“ありがとう”の「サンキューハザード&クラクション」は違反? パッシングは挑発? 地域差ある挨拶行為とは

パッシングはトラブルの元? 「お先にどうぞ」は地域によって異なる?

 サンキューハザードやクラクション以外に、パッシングを用いて合図することがありますが、道路交通法には使用に関する条文がありません。

 しかし、地域や世代によっては前述の「お先にどうぞ」以外に「先に行きます(道をゆずってください)」や、「ありがとう」など複数の意味で使用している人も見られます。

 また、「追い越し・追い抜き」の際に先行車に対して「道を譲ってほしい」という意思表示として使うこともあります。

 このように、使い方に具体的な決まりがないぶん、人によって異なる意図に捉えられるため、パッシングをされたときには周りの状況などを確認してから行動する必要があります。

 例えば、SNSでは「大型トラックが道を譲る際にパッシングで合図してくれた」というようなパッシングでの譲り合いの事例なども多くみられます。

 また、知り合いのクルマと偶然遭遇した際に、パッシングで合図を送るという運転者もおり、感謝の意を伝えるためだけでなく、パッシングの使い方は多岐にわたるといえます。

 しかし、近年では「あおり運転」が社会問題化しており、その発端の一因にパッシングによる誤解などがあるといわれています。

 運転者が感謝の意味で使用する場合でも、パッシングされた側は「あおられている」と感じてしまうかもしれません。

 パッシング自体は必ずしも違反には当たらないと考えられますが、むやみに使用するのは避けたほうが良いでしょう。

交差点の右折時にトラックがパッシングで譲ってくれた際のイメージ
交差点の右折時にトラックがパッシングで譲ってくれた際のイメージ

 このように、ハザードランプやクラクション、パッシングを使用して感謝の意を伝えることは、日常的におこなわれていることであり、交通マナーのひとつと称される場合もあります。

 しかし、一部では高圧的に感じたり、「あおり運転」を誘発する原因となることがあります。

 したがって、運転中に感謝の意を伝える際には、視線を落とさない程度の軽い会釈や車内外で手をあげるのがいいのかもしれません。

※ ※ ※

 何気なくおこなっていることでも、実は法令違反ということがあるかもしれません。

 実際には検挙される可能性は低いかもしれませんが、サンキューハザードやクラクション、パッシングは、周囲の状況に合わせて使うのが望ましいといえます。

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1件のコメント

  1. 先日の夜、運転中の事。前方の右折車がレーンに入り、対向直進車の通過待ち中、対向車からパッシングがあった。右折車はスイーと右折、が、直進車は怒涛のクラクション。現場は関東圏。直進車は、きっと関西圏っだったのだと思う。ローカル・ルールの怖さを再確認。

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