ランボルギーニ新型「カウンタック」復活! スーパーカーブームで憧れた初代カウンタックとは?

子供だったからこそ大きかった初代「カウンタック」の衝撃

 今回、ランボルギーニ社が初代「カウンタック」の現代版とでも言える限定車を発表したのは、やはり、それだけ初代モデルが偉大だったことが大きな理由でしょう。

 また、日本においても初代「カウンタック」の存在感の大きさは別格です。現在のランボルギーニの知名度と人気は初代「カウンタック」の存在抜きには語ることはできません。それだけ初代「カウンタック」のインパクトは大きかったといえるでしょう。

ランボルギーニ初代「カウンタック」
ランボルギーニ初代「カウンタック」

 そして、日本において「カウンタック」の名声を一気に高めるきっかけとなるのが、1970年代後半に巻き起こった「スーパーカーブーム」です。1975年に連載がスタートしたマンガ『サーキットの狼』(池沢さとし・著)を契機に全国の小学生男子がスーパーカーに熱狂したという一大ブームです。その熱波の中に初代「カウンタック」がいました。

 ここから先は、スーパーカーブームのまっただ中に小学生時代を送った筆者の個人的な記憶を中心に、当時の「カウンタック」のことを説明したいと思います。

 マンガ『サーキットの狼』の物語的には、ロータス「ヨーロッパ」やポルシェ「911カレラ」、フェラーリ「ディノ246」などが大きくフューチャーされましたが、現実世界で見る「カウンタック」は、小学生の目にも別格の大きな存在感がありました。

 正直、当時は小学生だったこともあり、ランボルギーニやフェラーリ、ポルシェ、ロータスといったブランドの来歴や実績は、ほとんど理解できていませんでした。ミドシップ・レイアウトや12気筒エンジンの意味も同様です。すごいらしいけれど、いったい、どのようにすごいのかは理解不能です。

 それでも、「カウンタックは何か違う」ということだけはすぐにわかりました。なぜなら、あんな格好のクルマは見たことがなかったからです。極端なまでのくさび型ボディや、ドアを空に開ける「ガルウインドウ(正確にはシザースドアですが、当時の小学生はガルウインドウと呼んでいました)」です。今、思い返せば、実物を見たときの興奮は、「写真や絵で見たのと同じ格好だ」という喜びだったような気がします。それだけ初代「カウンタック」は、当時の常識からかけ離れしたデザインだったのです。

 その後も「カウンタック」は、巨大なリアウイングやオーバーフェンダーを装着するなど、どんどんと派手になってゆきます。これも子供心に、さらに「カウンタック」の印象を強めることになりました。

 結局、「スーパーカーブーム」は、わずか数年で沈静化しますが、その熱波を経験した子供の心には「一番すごい、派手なクルマがカウンタック」という印象が強く残ることになったのです。

 もちろん、男子全員が「カウンタック」が最高に好きだったわけではありません。派手過ぎると敬遠した人もいました。実際、僕も敬遠組のひとりです。

ランボルギーニ新型「カウンタックLPI800-4」と初代「カウンタックLP400」
ランボルギーニ新型「カウンタックLPI800-4」と初代「カウンタックLP400」

 しかし、「カウンタック」のインパクトが他のどのスーパーカーよりも強烈だったことは間違いありません。また、これが日本国内限定だったわけではないはず。世界中の子供たちも同じように感じたことでしょう。だからこそ、誕生から50年を過ぎても、その存在をリスペクトする新型が登場したのではないでしょうか。

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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