後席も広々! VW新型「ゴルフヴァリアント」は新型ゴルフとどう違う?

1リッターモデルでもスポーティな走りを実現

 もちろん、機能が低下したわけではありません。全長が伸びたことで、5名乗車時のラゲージスペースは605リッターから611リッターに拡大され、2名乗車時の最大積載容量は1620リッターから1642リッターに大きくなっています。

 ゴルフヴァリアントとしては初めて、パワーテールゲートをオプション設定されています。また両手がふさがった状態でも、足を前後方向に動かすことでテールゲートを開閉できる機能も持つことができます。

 ドライバーシートに座ると、ハッチバックとの差を見つけることはできません。目の前には全車標準装備になった液晶ディスプレイ採用のデジタルコクピット、ダッシュボード中央には10インチのインフォテイメントシステム、タッチスライダーなどが並びます。ステアリングホイール、ステアリングスイッチなども共通です。

VW新型「ゴルフヴァリアント eTSIアクティブ」の走り
VW新型「ゴルフヴァリアント eTSIアクティブ」の走り

 エアコンの温度調節などのタッチスライダーは、走行中の操作がやりにくいのはハッチバックと同様です。ちょっと進化し過ぎかもしれません。

 エンジンは、「eTSI」と呼ばれる48Vマイルドハイブリッドの1リッター直列3気筒ターボと1.5リッター直列4気筒ターボを用意するのはハッチバックと同じです。ベルトスタータージェネレーター(BSG)によるエンジン始動は静かで、スムーズになっただけでなく、最高出力9.4kW(13馬力)、最大トルク62Nmによるエンジンサポートによって、走り始めの部分が力強くなっています。

 エンジンパフォーマンスを先代との比較を簡単に言えば、力が強くなって燃費は良くなっているということです。

 今回試乗したのは「ゴルフヴァリアントeTSIアクティブ」。これはミラー燃焼サイクルの1リッター直列3気筒DOHCで、インタークーラー付きバリアブルターボジオメトリー(VTG)エンジン搭載車です。

 通常走行からアクセルオフにしてコースティング状態になると、エンジンはアイドリングか場合によっては停止して燃料を節約します。ドライバーの腕(テクニック)により、これを長く使う運転ができれば、より良い燃費で走ることが可能です。

 新型になってホイールベースも伸びていますが、ハンドリングではハッチバックよりスポーティに感じる部分もあります。

 それはハッチバックより後輪に重量がかかることを想定しているのか、後輪のスプリング、ダンバーが強く(硬く)なっている感じです。これによりドライバー1人乗りではコーナリングは曲がりやすくなり、スポーティに感じます。

 新型ゴルフヴァリアントは、意外にもスポーティな楽しい走りができるということです。もっと力が欲しければ1.5リッター4気筒エンジンを選べば、速さも備えたスポーティワゴンになります。

 新型ゴルフはハッチバックも魅力的ですが、今回試乗したヴァリアントも魅力溢れるワゴンでした。ハッチバックとの価格差が約14万円というのはとてもお買い得な感じがします。

VW新型「ゴルフヴァリアント」のリアスタイル
VW新型「ゴルフヴァリアント」のリアスタイル

Volkswagen Golf Variant eTSI Active
VWゴルフヴァリアント eTSIアクティブ
・車両価格(消費税込):326万5000円
・全長:4640mm
・全幅:1790mm
・全高:1485mm
・ホイールベース:2670mm
・車両重量:1360kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:999cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速DSG(DCT)
・最高出力:110ps/5500rpm
・最大トルク:200Nm/2000−3000rpm
・タイヤサイズ:205/55R16

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