なぜ初音ミクが交通安全を呼びかけ? 北海道の警察&教習所とコラボした背景とは
若者のクルマ離れはホント!? 教習所の実態とは?
一方で、最近は全国的に「若者のクルマ離れ」と叫ばれるほど、若者の運転免許の取得率が減ってきています。
そんななか、若者を含む多くの人から支持を得ているバーチャル・シンガーの初音ミクとコラボしたことで、多くの人の目に触れるきっかけのひとつなったといえるでしょう。
実際に、全国の多くの自動車教習所では生徒数が減少傾向にあり、警察庁の運転免許統計によると、1992年には自動車教習所の卒業者数は255万485人となっていますが、2020年の卒業者数は160万2206人と、大幅に減少しています。
また、自動車教習所に通う世代である、10代、20代の若者の免許取得率が減少しているというデータもあり、1991年時点での20歳未満の免許取得率は19.6%であったにもかかわらず、2011年には16.4%にまで減少しています。
20歳未満だけでなく、20代の免許取得率も減少しており、20代の免許取得率は、1991年時点では84.8%でしたが、2011年には81.8%に落ち込んでいます。
このように、自動車教習所に通う人数が減少し、10代と20代の免許取得率も減少しているというデータは、若者のクルマ離れの象徴ともいえるでしょう。
実際にSNSでは、クルマに関して「都内で徒歩圏内ならクルマはいらない」「免許を取るお金がない」「免許はいらないので、自動車教習所をやめたい」といったような声も見受けられます。
このように、クルマの免許取得に前向きではない声が多く見られるなか、今回キャラクターとして、人気の高い初音ミクと採用したことで、少しでも若者との接点を深めようと考えられたことも、コラボの要因のひとつといえるのかもしれません。
今回の北海道の教習所に加え、ほかの地域の自動車教習所ではさまざまなコラボ企画をおこなっています。
例えば、静岡県の富士自動車学校では、過去の事例として免許を取得した後に中古車販売店のガリバーで憧れのマイカーを探してもらうという企画を実施。
また、大阪府の八戸ノ里ドライビングスクールでは、ハローキティで有名なサンリオとコラボしており、ハローキティのイラストでラッピングされた教習車や、ハローキティの駅看板などを制作しています。
このほか、広島県のロイヤルドライビングスクール広島では、ビューティーサロン「Kelly」とコラボしネイル体験会を実施していたりと、各地域の教習所では、生徒数を増やすためにさまざまな工夫がなされていることが見受けられます。
こうした取り組みは、若者に少しでも運転免許取得に興味を持ってもらうための施策ともいえるでしょう。
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北海道指定自動車教習所協会の初音ミクとのコラボ企画を始め、各地域の自動車教習所ではさまざまな取り組みがおこなわれています。
これらの取り組みを通じて、若者がクルマにさらに興味を持つことが期待されます。
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