フェラーリ「296GTB」の下剋上的な速さを検証! フィオラーノ ラップタイム BEST10

全世界をセンセーションに巻き込んでいるフェラーリの新型車「296GTB」。どうしてセンセーションを起こしているのかといえば、自社テストコース「フィオラーノ」にて、1分21秒という量産ピッコロ・フェラーリの歴代最速ラップタイムを計上したからだ。そのタイムがいかに凄いタイムであるのか、フィオラーノ ラップタイム ベスト10を発表しよう。

フェラーリだけがラップタイムを発表できる跳ね馬の聖地

 前世紀以来フェラーリは、ニューモデル、ことにミッドシップモデルがデビューするたびに、フィオラーノにおけるラップタイムを誇らしげに公表するのが、フェラーリでは恒例となっているが、それではこれまでのストラダーレ・フェラーリが計上してきたラップタイムはどれほどのものなのか。そもそもフィオラーノとはどんな場所なのか。

 今回VAGUEではそれらの疑問について、調査してみた。

フィオラーノテストコースを眺める
フィオラーノテストコースを眺める

●伝説のテストコース、フィオラーノとは?

「ピスタ・ディ・フィオラーノ(Pista di Fiorano:フィオラーノ・サーキット)」は、フェラーリ・マラネッロ本社工場の敷地内、かつては果樹園だったという土地を利用し、1972年に開設された。

 フィオラーノとは、マラネッロ隣町の地名。同じフェラーリ本社敷地内であっても、サーキットのある区画の行政管区は「フィオラーノ・モデネーゼ」になるからという。

 1周2.976kmのコースは、当時F1GPが開催されていた世界各国のサーキットを再現できるようデザインされたとのことで、立体交差やヘアピン、低中速コーナーが連続する、なかなかの難コースとなっている。

 F1ではFIA公式の合同テストをのぞくテストランが、事実上の禁止となってしまった現在ではもはや見られなくなってしまったが、かつてはシーズン前からここでフェラーリF1マシンたちが精力的にテストをおこない、のどかな田舎町であるマラネッロ/フィオラーノの街中に、素晴らしいサウンドが響き渡るさまが風物詩となっていた。

 この伝説的なテストコースでは、当然ながらフェラーリの市販ストラダーレのテストランもおこなわれ、デビュー時にはフェラーリ社自ら、あるいは自動車メディアによって計上されたラップタイムが公表されることもある。

 これからその歴代ベスト10を、カウントダウン形式で紹介しよう。

2019年デビューの「F8トリブート」
2019年デビューの「F8トリブート」

●第10位/「F8トリブート」:1分22秒50

 長らくフェラーリの屋台骨を支えてきたV8「ピッコロ・フェラーリ」の、おそらくは最後の1台になると目されている「F8トリブート」は、2019年にデビュー。約4年という比較的短命に終わった「488GTB」の、実質的な大規模マイナーチェンジモデルである。

 V8ツインターボユニットは488GTBから50psアップの720psをマークし、空力面でもリファインが施された。

 ちなみに、488GTBのタイムは1分23秒00だったことから、パワーアップや細部のリファインによって0.5秒のアドバンテージを得たことになる。

2012年デビューの「F12ベルリネッタ」
2012年デビューの「F12ベルリネッタ」

●第9位/「F12ベルリネッタ」:1分22秒40

 このコースの名を冠した「599GTBフィオラーノ(日本では599)」の後継モデルとして、2012年にデビューしたFR駆動のV12ベルリネッタ。
F140系V12エンジンは、599はもちろんエンツォも凌駕する740psをマーク。7速DCTとの組み合わせで、驚くべき速さを実現した。

2002年デビューの「エンツォ・フェラーリ」
2002年デビューの「エンツォ・フェラーリ」

●第8位/エンツォ・フェラーリ:1分22秒30

 2002年、フェラーリ「F50」に続く「スペチアーレ」第4弾として誕生。純粋主義的なF50が、絶対的な動力性能ではマクラーレン「F1」に敵わなかったことから、当初から大排気量・大パワーを前提として開発されたという。

 660psを発生するF140系V12エンジンに、スペチアーレでは初となるパドルシフト式6速シーケンシャルMTを採用。カーボンファイバー製モノコックと組み合わせたエンツォは、間違いなく21世紀初頭における世界最速スーパーカーであり、のちに登場するフェラーリの「ベンチマーク」として、長らく立ちはだかることとなった。

2017年デビューの「812スーパーファスト」
2017年デビューの「812スーパーファスト」

●第5位/「812スーパーファスト」:1分21秒50

 2017年に初公開された、現行における量産フェラーリのフラッグシップ。「F12ベルリネッタ」をベースに大規模なブラッシュアップを施したモデルで、自然吸気V12エンジンは800psに到達した。

 1960年代の超豪華フェラーリ「500スーパーファスト」にオマージュを捧げた名を持つにもかかわらず、「F12tdf」で初採用された後輪操舵システムを進化させた「バーチャル・ショートホイールベース2.0システム」など、速さへの探求はホンモノであった。

2018年8月デビューの「488ピスタ・スパイダー」
2018年8月デビューの「488ピスタ・スパイダー」

●第5位/「488ピスタ・スパイダー」:1分21秒50

 488シリーズのハードコアモデル、「488ピスタ」のスパイダー版として2018年8月に初公開された488ピスタ・スパイダーは同着の第5位。

 車重はベルリネッタより100kgアップの1380kgとなったが、フェラーリは0-100km/hの加速タイムが同一の2.85秒と公表。その自信たっぷりの数値を裏づけるように、フィオラーノでのラップタイムも後述するベルリネッタ版と変わらないものとなった。

【画像】フィオラーノ・ベスト10のラップタイム一覧(32枚)

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