「ブガッティ」フランス建国を祝う! トリコロールに込められた意味とは

ブガッティは、青、白、赤のブガッティ「シロン」を並べて、フランスの建国記念日を祝福。ブガッティの歴史を紐解き、トリコロールで伝えたかったものを検証する。

フランスで生まれた、世界最高峰の自動車ブランドとは?

 世界史的観点からみると、7月14日はフランスの建国記念日として認知されている。そしてフランス・モルスハイムを本拠として誕生したブガッティは、ブランドの母国であるフランスにおいて、彼ら一流の方法で建国記念日を祝うことになった。

ヴィンケルマンCEOは、「7月14日の建国記念日は、フランス人スタッフにとって、そして私個人にとって本当に特別なものです。だからこそ、今年は特別なトリコロールとともに祝賀したいのです」とコメント
ヴィンケルマンCEOは、「7月14日の建国記念日は、フランス人スタッフにとって、そして私個人にとって本当に特別なものです。だからこそ、今年は特別なトリコロールとともに祝賀したいのです」とコメント

●ブガッティ、フランス建国記念日を祝う

 フランス共和国建国記念日は、フランス革命の口火を切るかたちとなった1789年7月14日のバスティーユ牢獄襲撃の日にちなむもので、毎年フランスの偉大な歴史を称えるもっとも重要な祝日とされている。

 ブガッティのステファン・ヴィンケルマン会長は、今年の建国記念日に際して、このようなコメントを発した。

「フランス人スタッフの比率が高いフランスのブランドとして、私たちは自身をフランスのアイデンティティの一部と考えています。モルスハイムは、技術的な完成度とクォリティに対する特別な世界をもたらす場であり、フランス的な“Savoir Vivre(処世術)”とあわせてエットレ・ブガッティを惹きつけ、彼の思想をかたちづくり、現在にいたるクルマたちにも反映されたライフスタイルを体現しています。これこそが当社の製品の意味であり、今後もこの地に残り続ける理由となるのです」

* * *

 1909年、エットレ・ブガッティは確たる意思をもって、アルザス地方モルスハイムを彼の会社の本拠地として選び、自らの王国を築き上げた。

 モルスハイムで最初に生産されたモデルは、のちに「ブレシア」の愛称で呼ばれる「ブガッティ・タイプ13」。その直後からブガッティはモータースポーツの世界に進出し、伝説の「タイプ35」など、さらに高性能なグランプリ/スポーツカーをデビューさせる。1920年から1935年の間に、ブガッティは市販モデルとその進化版たるレーシングカーたちとともに、国際レースにて数え切れないほどの勝利を祝うことになった。

 そのかたわらでブガッティは「タイプ37」や「タイプ40」などの軽快な4気筒スポーツカーに加えて、エンジンのデザインまで芸術的にこだわった直列8気筒SOHCエンジンをもつ「タイプ30」、「タイプ38」、「タイプ44」、および「タイプ49」などのツーリングカーを開発した。

 さらに1926年には、4.3メートルのホイールベースと6.4メートルの全長、そして12.8リッターという壮大な直列8気筒エンジンを持つ、自動車史上もっとも長く、最も豪華なクルマ「タイプ41ロワイヤル」を、世界の王侯貴族に向けてリリースした。

 当然のごとく、エットレ自身のデザインによって1台1台完全なフルオーダーで製作されたエレガントきわまるボディワークは、ヨーロッパをはじめとする全世界の裕福なエンスージアストに、自動車の新たなトレンドはアルザス地方から生まれることを知らしめたのだ。

●ブガッティの創設者エットレとは

 ブガッティとブガッティ王国の創造主、「ル・パトロン(親方)」と呼ばれたエットレ・ブガッティは、その生涯を通じて、単なる自動車メーカーの社主を超えた存在であった。

 多才なクリエイターであるエットレは、イタリア・ミラノの芸術家一族に生まれ、生涯イタリア国籍を保持したにもかかわらず、生粋のフランス人の精神を身につけていた。

 彼はフランス語を学び、インスピレーションを求めて定期的にパリを訪ねた。彼の最初のショールームは、パリの中心部にある当時有名なモンテーニュ通りに置かれた。

 また、パリでも「サロン」を開いたエットレは、エミール・モーリス・エルメスやルネ・ラリックなど、「ベル・エポック」時代を代表するクリエイターたちと親交を温め、自動車を表現媒体とする芸術活動を展開していたエットレの製品づくりにも、彼らアーティストから学んだエッセンスが生かされた。

 エットレは、当時のフランスの首都の随所で見受けられた優雅さ、奇抜さ、過剰さに魅了されていた。そして、ブガッティでは自動車に加えて、エンジンや鉄道車両、ボート、航空機、さらには自社工場で使用する専用ツールまで、すべてのデザイン・設計をおこなっていたのだ。

 しかし1947年8月21日、エットレ・ブガッティは自身がもっとも愛したパリで、その波乱の生涯を閉じた。そしてブガッティのブランドも、1960年代初頭に事業の停止とともに、いったんその幕を降ろしたのである。

【画像】壮観! 青・白・赤のブガッティ「シロン・スポール」が集合(6枚)

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