大真面目なところが面白い! すごいエンジンを搭載した車5選
V8エンジンを搭載した2台の特別なセダンとは?
●ランチア「テーマ 8.32」
現在、ステランティス傘下にあるランチアといえば、日本では「ストラトス」や「デルタ HFインテグラーレ」がお馴染みですが、かつてはスポーツカーだけでなく、庶民の足となるようなコンパクトカーからラグジュアリーセダンまで、数多くのクルマを輩出していました。
なかでも1984年に登場したミドルクラスセダン/ステーションワゴンの「テーマ」は、欧州でヒットを記録。
外観デザインは巨匠ジョルジェット・ジウジアーロが担当し、直線基調ながらも空力性能に優れたスタイリッシュなフォルムを採用していました。
そして1988年には、最高出力215馬力を発揮する、フェラーリ製3リッターV型8気筒DOHCを搭載した「テーマ 8.32」が登場。
フェラーリ「308」用をデチューンしてフロントに搭載し、前輪を駆動する高性能FFセダンです。
外観は標準仕様のテーマとほとんど同じですが、前後の「8.32」エンブレムとトランクに格納される電動式リアウイングの存在が、スーパーセダンの片鱗をみせます。
内装は本革とウッドをふんだんに使った豪華な仕様で、まさに高性能なプレミアムセダンというポジションでした。
なお、登場時期が日本のバブル景気と重なっていたことから、当時は日本にも輸入されており、今も中古車市場で販売される個体が確認できます。
●メルセデス・ベンツ「C63 AMG」
1985年に日本で発売されたメルセデス・ベンツ「190E」は、同社のエントリーモデルとして大ヒットを記録。この190Eシリーズの後継車が、現在も販売されている「Cクラス」です。
CクラスはエントリーグレードからAMGモデルまで豊富なバリエーションを展開しながら代を重ね、2007年に発売された3代目では、シリーズ最強の「C63 AMG」が登場。
C63 AMGはセダンだけでなく、ステーションワゴンとクーペも設定され、エンジンは「Eクラス」や「SLクラス」から移植され最高出力457馬力を誇る6.2リッターV型8気筒自然吸気を搭載しています。
当然ながら足まわりやブレーキも強化されており、高い運動性能を発揮しましたが、スタビリティコントロールやトラクションコントロールをOFFにして走るのは、危険と評されたほどのパワーでした。
なお、現行モデルの4代目Cクラスでは、メルセデス-AMG「C63 S」が最高峰のグレードとして位置し、エンジンは最高出力510馬力を発揮しますが、4リッターV型8気筒ツインターボにダウンサイジングされています。
※ ※ ※
繰り返しになりますが純粋なエンジン車は、今後少なくなっていくことが必至で、とくに高性能な大排気量自然吸気エンジンは、すでに減少している状況です。
アクセルのレスポンスに優れ、リニアな加速が得られる大排気量自然吸気エンジンは大いに魅力的な存在ですが、熱効率という点では淘汰される運命にあるといえるでしょう。
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