ナイスアイデア! 今に続くデザインやコンセプトの先駆者といえる車5選
今に続くSUVの先駆者だった2台とは?
●スズキ「エスクード」
スズキの現行ラインナップにあるコンパクトSUVの「エスクード」は、1988年に初代が誕生しました。
初代エスクードはラダーフレームにボディを架装する構造で、リアサスペンションにリジッドアクスルを採用するなど、本格的なクロカン車といえるモデルです。
一方、外観は2ドアのハードトップとソフトトップをラインナップし、前後ブリスターフェンダーを採用するなどスタイリッシュなフォルムは都会的なクロスオーバーSUVの要素をいち早く取り入れていました。
その後、1990年にはロングホイールベース仕様の4ドアモデル「エスクードノマド」を追加ラインナップし、使い勝手の良さを向上しました。
搭載されたエンジンは当初は1.6リッター直列4気筒ガソリンのみでしたが、後に2リッター直列4気筒ディーゼルターボや、2リッターと2.5リッターのV型6気筒ガソリンを設定することで高速性能を向上。駆動方式は全車パートタイム式4WDです。
初代エスクードはクロカン車ながら現在のSUVと同じくシティユースをメインとするユーザーが多く、後のトヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」誕生の礎になったといえるでしょう。
●スバル「レガシィ グランドワゴン」
現在、SUVの人気が高まっているなか、既存のモデルをSUVに仕立てる手法が広く浸透しています。その先駆け的存在といえるのが、1995年に登場したスバル「レガシィ グランドワゴン」です。
ベースは2代目レガシィ ツーリングワゴンで、もともとは1994年に北米市場向けに既存のレガシィをベースに内外装をSUVテイストとした初代「アウトバック」の日本版として開発されました。
ボディはツーリングワゴンに準じていますが専用サスペンションによって最低地上高が200mmまで上げられ、専用デザインのフロントグリルと前後バンパー、サイドプロテクターなどを装備し、ボディ下部をグレーに塗装した2トーンカラーとすることで、SUVらしさを表現しています。
エンジンは最高出力175馬力の2.5リッター水平対向4気筒自然吸気のみで、トランスミッションは4速ATのみが設定されるなど、ロングツーリングでの性能を重視。
一方、駆動方式はフルタイム4WDで、リアにビスカスLSDとオールシーズンタイヤが標準装備されるなど、悪路での走破性を向上させています。
アウトバックはアメリカで大ヒットし、日本でも新ジャンルのステーションワゴンとしてヒットしました。
その後、国内モデルは車名が「レガシィ ランカスター」となり、2003年には「レガシィ アウトバック」に変わって、国内向けの生産は終了していますが北米市場では2019年に6代目が登場しています。
既存のステーションワゴンをクロスオーバーSUV仕立てたスバルの手法は、他メーカーにも大きな影響を与え、同様のモデルは欧州メーカーを中心に定着しました。
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今回、紹介した5車種以外にも、1982年に誕生した元祖和製ミニバンといえる日産初代「プレーリー」があり、まさに現在のミニバンの要素を備えていました。
近年、こうしたエポックメイキングなクルマが登場することはまずありません。それほどまでに自動車の進化は成熟の域に達したといえるでしょう。
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