BMW新型「2シリーズ」買いのグレードは? E36型「318is」の再来なるか!?
走りを楽しめた名車E36型「318is」の再来なるか
新型2シリーズクーペは、果たしてBMWファンにとって買いの1台なのだろうか。現在判明している概要から評価をするなら、まず運動性能は、FFとなる現行2シリーズグランクーペやグランツアラーとは異なり、走りに定評のある4シリーズのシャシをベースとしていることから、おそらく高いレベルにあるはずだ。同じ2シリーズといっても、まったくの別モノである。
もちろん、動的な前後重量配分を50:50にするというBMWのポリシーは、このG42型2シリーズクーペにも受け継がれている。
●直6にFRはない
また、4.5m程度という全長は、4775mmもある4シリーズと比べれば扱いやすいはず。好みの問題にはなるが、シャープなキドニーグリルのデザインも、「こっちのほうがいい」という人が多く存在するだろう。
ただ、BMW伝統の直列6気筒エンジンは、4輪駆動車のみへの搭載となる。その一方でファンがBMWに求めるFRレイアウトは、4気筒エンジンのみとなる。
絶対的な速さでは、現状のトップモデルであるM240i xDriveクーペが一番なので、直6エンジンがいいとか、とにかくパワーがなきゃダメ、という人は、M240i xDriveクーペ以外の選択肢はない。が、おそらく今後、Mモデルの投入もあり得るだろう。そうなると、新型「M2」の確定スペックが発表されるまで購入を待つのか、あるいは、まずはM240i xDriveクーペを購入しておいて様子を見るのか、悩むところだ。
●E36型「318is」に近いのは、4気筒モデルかもしれない
では、4気筒ガソリンターボエンジンを搭載した220iや、マイルドハイブリッドシステムも装備されている220dは、ただのエントリーモデルなのか。実はこの2モデル、走り好きにとって、狙うべきモデルなのかもしれない。たとえば4気筒ガソリンエンジンは、6気筒よりも軽く、おそらく搭載位置は、前輪車軸よりも後ろに収まっているはず。それは重量バランスのよさにつながり、かつて速さはないが運転の楽しさは一番、といわれた、E36型「318is」のような、走りが楽しめるモデルになっている可能性大だ。
ATのトランスミッションも、3ペダルを使って操作する楽しさという部分は味わえないかもしれないが、パドルシフトを使えば、ドライバーはブレーキペダルの踏力や、ステアリング操作に意識を集中させることができ、より精密なコントロールができるようになる。
220dも、高回転まで引っ張るのではなく、ディーゼルエンジンとモーターのトルクを活かした早いタイミングでのシフトチェンジをしながら走れば、スポーツドライビングを楽しめるはず。エンジンの重さではガソリンエンジンにはかなわないが、そのぶんトルクを活かすことを意識すれば、十分以上に走りを楽しむことができるだろう。
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個人的には、220iと220dにマニュアルトランスミッションがあってもいいのに、と思わないでもない。それこそE36型318isをドライブした経験のある人は、そう思うだろう。
以前は、本国には必ずMTモデルが存在しており、どうしてもMTモデルが欲しい場合は個人輸入することができたが、今回の発表では、すべてのモデルが8速ATのみとなっていた。
グローバル化という視点から考えると、おそらくMTモデルのラインナップは期待薄である。ならばそこは割り切って、車体のバランスのよさと、ドライバーの操作に確実に応えてくれるBMW製クーペの運動性能のよさに期待するというのが正解なのかもしれない。
どうしてもMTでBMWを操りたいのなら、M2にMTがラインナップされるのを期待して待ってみるのもいいだろう。
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