日本のAT比率は驚異の99%!? MT車は売れてない? 販売現場の実状は
中古車市場でのMT車の現状は?
それでは中古車市場はどうなっているのでしょうか。埼玉県で輸入中古車を中心に扱う販売店のオーナーに話を聞いてみました。
「純粋なMT車が非常に少なくなりました。いまやフェラーリやポルシェも2ペダルの時代ですから、基本的に100%近くがAT車といっても間違いない状況です。
最近では人気の欧州車はほとんどがATで右ハンドルしか流通しておらず、オークションなどでもクルマの状態を優先して選ぶため、どうしても売れ筋のAT車ばかりの仕入れになっています」
ひと昔前なら、MT車は探せばそれなりにありましたが、現在の中古車市場ではごく一部の車種のMT車しか流通していないといいます。
「でもMT車のニーズは確実にあります。実際、車種と希望を聞くとMT車を探されているお客さまもいらっしゃいます。
中古車というジャンルを選ぶお客さまは趣味性を大切にしている人が多いので、MT車があれば選ぶ割合は新車より高いかもしれません。
ただ、中古車の場合は予算と程度が優先されるため、結果的にAT車を購入する人も多いです」(中古車店オーナー)
興味深いのは、新規免許取得を目指す全国の教習所では、MTも運転できる「普通免許」コースが選択する人が32.4%もいることです(2019年度 運転免許統計より)。
男女別では、男性の約7割がMT可能な普通免許コースを受講するのに対し、女性の8割以上が「AT限定」コースを選択。MT車は女性に嫌われているようです。
AT車しか運転できない人が増え、新車もほとんどがAT車になったことから中古車市場もAT車が多くを占めるようになりました。
その結果、一部のスポーツカーなどを除いてAT車しか流通しない日本独自のマーケットが形成されたといえるでしょう。
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現在やこれからの時代を考慮すると、MTにこだわる理由がなくなっていくのは仕方ないのかもしれません。これもクルマに対する意識が大きく変化している証拠だといえそうです。
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