クルマを購入する際、最近では「残価設定ローン」を利用する人が増えています。
　
　その残価を示す数値として車種毎に「残価率」が設定されていますが、レクサスの国内ラインナップで3年後の残価率がもっとも高いのはどのモデルなのでしょうか。

　クルマの購入方法のひとつとして定着しつつある残価設定ローンは、メーカー（販売店）がクルマの将来の買取額を保証することで、ユーザーは新車価格から買取保証額（残価）を引いた金額と金利を支払うという仕組みです。

　新車価格に対する残価の割合を残価率と呼び、基本的には車種ごとに個別に設定されます。

　残価率を設定するメーカー（販売店）側は、当然将来的にその車種を中古車市場で再販した際に、利益の出る水準を計算したうえで残価率を設定するため、中古車市場で人気の車種はより高く、そうでない車種はより低い値となります。

　つまり、残価率はその車種の中古車市場での人気を推し量る指標ともいえるのです。

　そうしたなかで、「ワンランク上のクルマを購入することができる」をウリに利用者を増やしていった残価設定ローンの恩恵を受けているのが、レクサスなどのプレミアムブランドです。

　多くの人が憧れるプレミアムブランドのクルマですが、当然のことながらほかのブランドのクルマよりも手の届きにくい価格となっています。

　しかし、残価設定ローンを利用すれば、「少し背伸びをすれば買える」可能性が出てきます。

　例えば、新車価格が約800万円の「RX」を3年の割賦払い（いわゆる通常のローン）で分割すると、月々の支払いは約22万2000円+金利です。

　仮に、月給の10％をクルマのローン返済に充てるなら月収は約220万円、月給の20％だとしても約110万円の月収が必要となります。

　もちろん、それほどの高収入の人も存在するとは思いますが、2020年のRXの新車販売台数は優に1万台を超えることを考えると、RXの購入者全員がこれほどの月収を得ているとは考えにくいでしょう。

　一方、残価設定ローンを利用すれば約800万円のRXの月々の支払額を、約11万円＋金利（3年）程度に抑えることが可能です。

　ボーナスでの追加支払いを利用すれば、月々の支払いをさらに低くすることができるため、手が届く人も増えてくることでしょう。

　これは、RXが3年後に新車価格の52％（筆者：Peacock Blue K.K.調べ）での買取が保証されていることで実現するものです。

　残価設定ローンにはデメリットも少なからず存在するため、誰にでもすすめられるものではありませんが、それでも、近年のプレミアムブランド好調の背景に、残価設定ローンの存在があることは間違いないとわれています。