「ボライド」より速い! ブガッティと会社を作ったリマックの最新EVカー「ネヴェーラ」とは
ブガッティがクロアチアのEVスーパーカーメーカー、リマックと合弁会社を立ちあげた。そのリマックが生産するEVハイパーカーを紹介する。
ブガッティと合弁会社をつくったリマックの「ネヴェーラ」とは
クロアチアのEVスーパーカーメーカー、リマックは、VWグループのポルシェ、そしてブガッティとともに合弁会社を設立することを発表した。
新たな社名は「ブガッティ・リマック」社となり、本社はクロアチアのザグレブに置かれるが、ブガッティはこれまでどおり、フランスのモルスハイムで「シロン」などの生産を継続することになる。
一方のリマックが現在生産するのは、クロアチアの海岸線沿いに起きる嵐を意味する車名、「ネヴェーラ」だ。ネヴェーラのベースとなっているのは、2018年3月にジュネーブ・ショーで発表されたコンセプトカーの「C Two」で、EVパワートレインのほとんどを自社による専用開発品を使用しているのが大きな特徴だ。
合弁会社設立のニュースの際、このネヴェーラとシロン、そしてポルシェ「タイカン4クロス ツーリスモ」が一緒に撮影された写真が公開されていたが、ネヴェーラとはどのようなクルマなのか解説しよう。
●「ボライド」より俊足の「ネヴェーラ」
ネヴェーラに搭載されるエレクトリック モーターは合計4基。それぞれが各ホイールに連結され、トータルで1914psの最高出力を発揮する。
ブガッティにとっては、EVのパフォーマンス、そして速さを見せつけられた数字だろう。参考までにリマックによるテストデータを紹介しておくと、0-100km/h加速は1.85秒、0-300km/h加速さえ9.3秒で達成することができるというが、これは当初の目標値よりも、2.5秒も速いデータになる。
ちなみに、W16エンジンだけで最高速度500km/h以上というブガッティ「ボライド」でさえ、0-100km/h加速は2.17秒である。ネヴェーラがいかに俊足であるかが分かるだろう。ネヴェーラの最高速は415km/hと発表されている。
一方のバッテリーは、120kWhの容量を搭載。最大で1.4MWの電力を生み出すと同時に、航続距離ではWLTPサイクルで547kmを実現している。
ネヴェーラの基本構造体は、自動車用のそれとしては最大サイズとなるカーボンモノコックだが、搭載されるバッテリーも剛性を確保するために有効に機能する。前後重量配分は48:52。スーパースポーツのそれとしては理想的なスペックだ。
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