正統派スポーツセダンの復活はありえないのか? 2リッターNAエンジンのセダン5選
4WDとFR、NAエンジン搭載を搭載した2台のスポーツセダンとは
●トヨタ「アルテッツァ」
トヨタのコンパクトFRスポーツカーといえば、伝説的なモデル「AE86型 カローラレビン/スプリンタートレノ」が挙げられますが、1987年に生産を終えました。
このAE86型の再来と噂され満を持して登場したのが、1998年に発売されたコンパクトボディのFRスポーツセダン「アルテッツァ」です。
外観は流麗でダイナミックなフォルムのボディを採用し、見るからにスポーティかつプレミアムな印象で、北米や欧州ではレクサス「IS」として販売。
アルテッツァはパワーの追求よりもドライビングそのものを楽しむことをコンセプトに開発され、搭載されたエンジンは2リッターの直列4気筒DOHCと直列6気筒DOHCです。なかでも4気筒モデルはスポーツユニットとして定評があった「3S-GE型」で、最高出力は210馬力(MT)を発揮。
トランスミッションは4気筒車では6速MTとステアマチック付の5速AT、6気筒車は当初5速ATのみでしたが、遅れて6速MTが設定されました。
足まわりは4輪ダブルウイッシュボーンとし、ドイツのニュルブルクリンクで磨きをかけ、優れた高速安定性と高いコーナリング性能を両立。
また、バッテリーをフロントサスペンションタワーの後方へ、燃料タンクはリアシートの下に配置し、最適な前後重量配分とするなど、FR車としてこだわった設計でした。
2001年にはステーションワゴンの「アルテッツァジータ」も加わりますが、2005年をもって生産を終了。
国内でもISに系譜は引き継がれ、プレミアムなスポーティセダンとして現在もラインナップされています。
●スバル「レガシィB4 2.0R」
かつてスバルを代表するミドルクラスセダンといえば「レガシィ」で、1989年に初代が誕生して以来、高性能グレードといえばターボエンジンと決まっていました。
そんななか、4代目レガシィに2003年に加わった「レガシィB4 2.0R」は、それまでと異なる高性能な2リッター自然吸気エンジンを搭載したモデルという、異例の存在でした。
外観はターボ車と基本的には共通のスポーティなフォルムですが、ボンネットのエアスクープが省略されています。
搭載されたエンジンは2リッター水平対向4気筒DOHCで、圧縮比11.5というハイコンプから最高出力190馬力を7100rpmで発揮(MT車)する高回転型エンジンです。
トランスミッションは5速MTと4速ATが設定され駆動方式はAWDとし、優れた旋回性能と高い走行安定性を実現。
絶対的なパワーはターボモデルに劣りますが、高いシャシ性能のレガシィB4に、ほどよいパワーのエンジンという組み合わせは高く評価されました。
なお、高性能な2リッター自然吸気エンジン車はこの2.0Rが最初で最後のモデルで、以降のレガシィシリーズには設定されていません。
※ ※ ※
現在、国内メーカーにおいて、2リッターの自然吸気エンジンはかなり数を減らしている状況です。
近年では1.5リッターや1.8リッターターボなどに置き換えられており、とくに高性能な2リッター自然吸気エンジンは貴重な存在となってしまいました。
この傾向は今後も続くとみられ、近い将来には国内モデルから姿を消してしまうかもしれません。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。