【世界限定60台】最高速度575キロを称えるロールス・ロイス「ランドスピード・コレクション」の別注装備とは
かつて、ロールス・ロイスのエンジンを搭載したレコードブレーカーの偉業を称え、「レイス」と「ドーン」にリミテッドエディション「ランドスピード・コレクション」が加わった。
世界最速ホルダーだった「サンダーボルト」の偉業を称えて
ここ数年、顧客のオーダーによる「ビスポーク」が新たなムーブメントとなるとともに、スペシャルオーダーモデルを続々と製作・発表しているロールス・ロイスから、またもや新たな少量生産リミテッドエディションが登場することになった。
その名は「ランドスピード・コレクション(Landspeed Collection)」。現行R-Rの2ドアモデル、プレーンバック・クーペ「レイス・ブラックバッジ」およびドロップヘッド・クーペの「ドーン・ブラックバッジ」をベースとして、往年の英雄の偉業を讃えるべくクールに仕立てた「ロールスロイス・コレクション」の最新モデルである。
●「ランドスピード・コレクション」がオマージュしたものは?
現在のロールス・ロイス社が製作するビスポークやワンオフ・モデルでは、モチーフやオマージュに応じたテーマが設けられるのが常となっている。今回の「ランドスピード・コレクション」がオマージュの対象としたのは、第二次世界大戦前夜に世界公認陸上スピード記録に挑戦したレコードブレーカー(記録チャレンジ専用車両)「サンダーボルト(Thunderbolt)」号と、その開発エンジニア兼ドライバーであるイギリスの英雄、ジョージ・エイストン大尉が達成した偉業とのことである。
サンダーボルト号は、1931年に「シュナイダー・トロフィー」で勝利を収めたレーシング水上機「スーパーマリンS6B」の心臓部として開発されたことでも知られる、ロールス・ロイス「R」液冷V型12気筒36.7リッター(!)エンジンを2基搭載。アメリカ合衆国ユタ州のボンネヴィル塩湖にて、この時代の世界公認記録である357.497mph(約575km/h)をマークした。
●「ランドスピード・コレクション」だけの特別仕様とは
このスピード記録にオマージュをささげたランドスピード・コレクションでは、とくにインテリアに特徴がみられる。ダッシュパネルには、エイストンが1937年から1938年に記録を目指して走った舞台、「ソルトフラッツ」と呼ばれるボンネヴィル塩湖のひび割れた湖面を再現したキャッピングが施されるほか、シートやステアリングホイール上縁には、記録チャレンジ中のサンダーボルト号が塩湖の路面にマークした、タイヤの轍の跡をイメージした帯が刻まれる。
また、固定ルーフを持つレイスの天井には、エイストン大尉が3度目にして最後となる陸上スピード記録を記録した日、1938年9月16日の夜空を、光ファイバーで正確に描写した「スターライトヘッドライナー」も装備される。
さらに、長らく失われてきたサンダーボルト号のシルエットと、その3つの記録をセンターコンソールにレーザーで彫刻。運転席側ドアのインナーパネルに施されたパイピングに入れられた小さな帯は、エイストン大尉が生涯にわたって授与した栄誉のリボンの色を再現しているという。
生産されるのは「レイス・ブラックバッジ」ベースが35台、「ドーン・ブラックバッジ」ベースの25台、合わせて世界限定60台になるとのことである。
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