日産の高級ブランドとなるインフィニティは、2021年6月24日にプレミアム3列SUVとなる新型「QX60」発表しました。
　
　北米や中国を中心に展開される新型QX60ですが、そのデザインには随所に日本のものづくりを取り込んでいるといいます。

　新型QX60は、新型「QX55」に続く日産の事業構造改革「Nissan NEXT」のひとつとして販売されるモデルです。

　その存在感あるデザインは、プレミアム3列SUVの風格を表していますが、どのような形で誕生したのでしょうか。

　新型QX60について、インフィニティの商品戦略・企画部部長エリック リゴー氏は次のように話しています。

「前の世代のQX60はインフィニティの主力モデルとして、これまで40万台以上も販売されてきたため、それを変えるのは大きな大変なものです。

　新型QX60では、デザインチームと仕事をはじめた際に『プレミアムさ、洗練さ、エクステリアを強化する』ことをお願いしていましたが、機能性や先代QX60で培ったものは上手く残す必要がありました」

　新型QX60は、現代的な芸術性とクラフトマンシップにより先代QX60から大きく刷新。内外装のデザインはもちろん、室内空間では広々としたくつろげる雰囲気を実現し、優れた機能をシームレスに統合することに取り組んだといいます。

　また機能面では、ナビリンク機能付きのプロパイロット・アシストといった運転支援機能や、高解像度タッチスクリーン、ワイヤレス充電、Wi-Fi接続を採用。

　使い勝手では、チャイルドシートを取り外さずワンタッチ操作で3列目にアクセスできる2列目シートなど「毎日をより快適に、よりスムーズに過ごすため」の充実した先進機能を搭載しています。

　新型QX60のデザインについて、グローバルデザイン担当シニア・デザイン・ダイレクターの中村泰介氏は、その特徴を次のように説明しています。

「これまで、QX60はデザインやラグジュアリーな部分は評価されていましたが、お客さまからは『もっとタフに』『もっと守られている感』が新型では欲しいといわれていました。

　そのため、ボディに強さを強調する水平なベルトラインと高い位置のボンネットによってタフな印象を打ち出しました。

　フロントは、インフィニティのアイデンティティである『ダブルアーチグリル』を大きくするとともにヘッドライトとつなげることでひとつのアイコニックにしています。

　フロントグリルのメッシュデザインは、日本の折り紙をインスパイアして短冊のような形となっています。

　さらに、ヘッドライト下部のクロムパーツでは着物のパターンをインスパイアするなど、細かな部分のデティールに気を配りました」

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　新型QX60のパワートレインは、パワフルな3.5リッターV型6気筒エンジンに新開発の9速ATや「インテリジェント4WD(四輪駆動)」を搭載する仕様もラインナップされ、洗練されたプレミアムな走りをユーザーが体感出来るようです。

　なお、新型QX60を日本でもお披露目した背景として、インフィニティは「当面、日本で販売をおこなう計画はありませんが、インフィニティとそのグローバルにおける高級車のラインナップは、日産の事業構造改革計画において重要な役割を果たすため」と説明しています。

　新型QX60の価格などの詳細は、各市場での販売開始に合わせて今後明かされるといい、2021年秋には北米で販売を開始する予定です。