他人とは違うチョイスが渋い! 人気モデルの激レアOEM車5選
20年以上の歴史を人知れず築いた長寿なOEM車も!
●ダイハツ「アルティス」
ダイハツのフラッグシップに君臨する上級セダンが「アルティス」です。親会社のトヨタが製造する「カムリ」のOEM車で、あまり話題にのぼる車種ではないため知られていませんが、じつは5代も続いている長寿モデルなのです。
現行のアルティスは10代目カムリがベース。両車ともに2017年7月10日に発売され、内外装はエンブレム類以外共通です。
カムリはエントリーグレードの「X」と、上級グレードの「G」、後から追加されたスポーティな「WS」の3グレードがラインナップされますが、アルティスは「G」のみの1グレード展開となっています。
ボディカラーもカムリの「G」と共通の4色で、システム最高出力が211馬力の2.5リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載するのも同じです。
両車でもっとも違うのは販売価格です。アルティスはカムリより約25万円高く、FF仕様が405万3000円、モーターを使用する電気式の4WD仕様「E-Four」が425万1000円(ともに北海道地区を除く)となります。
OEM車はベース車両より数万円高くなることはよくありますが、ここまで差があるのは非常に珍しいといえます。
この差は装備の違いによるもので、アルティスにはカムリの同グレードではオプションとなる「ディスプレイオーディオ」や「電動チルト&テレスコピックステアリング」、「カラーヘッドアップディスプレイ」などが備わるため、実質ほとんど価格差はありません。
国内6000店舗のトヨタディーラーに対しダイハツは790店舗と販売力に差があるので仕方がありませんが、アルティスは数台しか売れない月もあるほど本当にレアなクルマです。
●スズキ「ランディ」
日産「セレナ」のOEM車として2007年に登場した5ナンバーサイズのミニバンがスズキ「ランディ」です。現行モデルは2016年末に販売開始された3代目で、ひと足先にモデルチェンジを受けて5代目となったセレナがベースになっています。
エンブレム類だけを変更するOEM車が増えた昨今では珍しく、グリルやバックドアのメッキガーニッシュが専用品へと改められているのが特徴。メカニズムはもちろん共通で、搭載される2リッター直列4気筒DOHCのエンジン型式が若干異なりますが、それは表記上だけで実際には最高出力150馬力の同じユニットです。
グレード展開が絞られるのがOEM車の悲しいところで、マイルドハイブリッドの「S-HYBRID」は用意されますが、セレナの主力「e-POWER」や売れ線の「ハイウェイスター」は設定がなく、ランディはオーソドックスなグレードのみのラインナップとなっています。
また、セレナの一部グレードにオプション設定される日産の自動運転技術「プロパイロット」も用意されません。セレナの目玉のひとつでもあるので、今後ランディにも搭載されることを期待するしかありません。
セレナは広さや使い勝手といったミニバンとしての機能性の高さが何よりも魅力のクルマです。そうした部分はすべてランディにも受け継がれているので、価格が高くなる上級グレードや高額なオプション装備は不要という人には、グレード体系がシンプルで悩まずに済むランディはまたとない選択肢といえるでしょう。
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新車価格はベース車両よりやや高めのOEM車ですが、中古車の相場はどうなのでしょうか。
だいたいは人気のベース車に対しOEM車は不人気車となるのですが、やはり同じクルマなだけあって、同等グレードならほとんど相場は変わりません。
OEM車のほうが安そうなイメージがありますが、人気のベース車はとにかくタマ数が多く相場が下がるので、結果的どちらも似たような価格帯になるというわけです。
ファミリア・バン(プロボックスOEM)も取り上げてください。車名が存続しているだけでも尊いと思います。