欧米やアジアで日本のクルマが爆売れ!? 世界が認めた人気の日本車5選
トヨタ車・レクサス車が人気の国は?
●トヨタ「RAV4」(ロシア)
かつて社会主義国だったロシア(ソビエト連邦)ですが、現在は資本主義となり海外のメーカーがクルマを販売しています。そんななか、ロシアで着実にシェアを伸ばしているのがトヨタです。

2020年1月から3月期では、前年比較+26.0%を記録。ロシア国内で5位にランクインしています。
ロシアでの売れ筋モデルのなかには、寒冷地でも絶対的な信頼性がある「ハイラックス」なども含まれていますが、とくに「RAV4」の人気が非常に高まっているようです。
もともとロシアでは「大きくて強い」ことが美徳とされており、タフなデザインへと生まれ変わったRAV4が高評価に繋がりました。
ロシア版のRAV4は、左ハンドルになっている程度で基本的には日本仕様との違いはありません。全長4600mm×全幅1855mm×全高1685mmのサイズも一緒。ただし日本ではグレードによって19インチホイールまで装着できますが、ロシア版は225/65R17となっています。
RAV4がロシアで人気の理由は、通貨のルーブルが何度か暴落したことと関係があるようです。ロシア国民は、買えるうち(貨幣価値が下がる前)に現金を資産化する文化があり、「資産」としてクルマを購入する傾向が強いといわれています。
そんななか世界的なSUVブームもあって、人気が維持できそうなRAV4が売れるというわけです。
●レクサス「ES」(韓国)
韓国車メーカーのヒュンダイは2001年に日本市場へ参入しましたが2010年に撤退(乗用車)。今では日本で韓国車を見かけることはめったにありませんが、韓国でも日本車が走っていることは非常にまれでした。
しかし近年、韓国で日本車が躍進しており、とくにレクサスの人気が上昇中。なかでもラグジュアリーサルーン「ES」の人気が高いそうです。
韓国で販売されているESは、ハンドルこそ左ですがほぼ日本仕様と同様で、全長4975mm×全幅1865mm×全高1445mmの堂々としたサイズに2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドシステムを採用したFFサルーンです。
もともと韓国ではヒュンダイやキアなど自国のメーカーが強く、輸入車は「富の象徴」でもありました。
とくにドイツメーカーのメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン・アウディが人気を得ていましたが、日本車は欧州車より入手しやすい価格帯であることに加え、トヨタのハイブリッドシステムの優れた環境性能などが評価され、ESの人気が一気に高まったのだそうです。
韓国では「見栄も大事だが、それより性能とコスパ」という新しい価値観を持った若年層が日本車を選ぶ傾向があるといいます。
レクサスに手が届かない人はホンダ「アコード」のハイブリッド車などを買い求めているそうです。
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海外でもその国のニーズにあった日本車が高く評価されています。
アメリカでは日本車は輸入車扱すらされなくなってきているほど普及していますし、イギリスでも人気。ただし、ドイツではやはり自国メーカーが圧倒的なシェアを占めているそうです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。


































