何の意味? ナンバープレートの「-・」はなぜ表記? ハイフンや中黒の存在意義とは
クルマのナンバープレートには、「1桁から4桁」の数字で表記される一連指定番号というものがあります。それらの数字では、「ハイフン(-)」や「なかぐろ/中黒(・)」が使われていますが、これらの記号はなんのために使われているのでしょうか。
ハイフンが使われるようになったのは1962年から
公道を走行するクルマには、ナンバープレートの装着が義務付けられています。
ナンバーを見ると、数字以外に「ハイフン(-)」や「なかぐろ/中黒(・)」が使われていますが、これらの記号はなんのために使われているのでしょうか。
ナンバープレートには、保管場所や自動車保険、自動車税といった手続きが適正におこなわれていることを証明するのと同時に、クルマを利用した犯罪行為や違反行為を抑制するためにクルマを識別するというふたつの大きな役割があります。
そんなナンバープレートは、一連指定番号として、「1桁から4桁」の数字が大きく表示されています。
よく見てみると4桁の場合には真ん中にハイフンが使われていますが、2桁や3桁ではハイフンは使われず、代わりになかぐろが使われています。
このような記号にはどのような意味があるのでしょうか。
ナンバープレートの表記について、国土交通省自動車局の担当者は、以下のように説明します。
「全国的にナンバープレート装着が義務となったのは1919年のことですが、ハイフンが使用されるようになったのは1962年からです。
その背景には、モーターリゼーションの発達とともに交通事故が急増したことがありました。
たとえば、1959年の交通事故件数は20万1292件でしたが、翌1960年には44万9917件と倍増し、大きな社会問題となっていました。
ひき逃げなどの悪質な交通犯罪などに対し、ナンバープレートは有力な手がかりになることから、警視庁では運輸省(当時)に対し、交通違反の取り締まりや交通犯罪捜査に役立てるためにナンバープレートを見やすくしてほしいという要望がありました。
これに答える形で、覚えやすくするために番号が4桁の場合はハイフンで区切ることにしたものです。
一方、2桁や3桁の場合はハイフンを使わず『・』を用いて『・406』や『‥78』のように表示しています。
こちらは、ナンバーの変造(例「406」→「2406」)防止という意味があります」
※ ※ ※
なお、この4桁の一連指定番号は、以前は末尾が「49(死苦)」「42(死に)」などは縁起が悪いということで欠番となっていました。
しかし現在は、所有者が任意の番号を選べる希望ナンバー制が導入されたことにより、所有者が申請すれば「49」や「42」も付けられるようになりました。
ちなみに、ナンバープレート上部の地名の右横に表示される番号(例:「品川 330」など)は自動車の分類番号です。
当初は1桁でしたが、現在は車両数が増えたことから新規発行される場合はすべて3桁表記となっています。
また、この分類番号が1桁だと、古いクルマで同じユーザーもしくは譲渡の場合は旧所有者と使用の本拠の位置が同じ管轄区域内の運輸支局という条件を満たしている貴重なクルマということになります。
これは、長く大事に愛されているクルマである証拠でもあり、旧車好きの方の間では「シングルナンバー」と呼ばれています。
「ハイフンが使われるようになったのは1962年から」とありますが、最近の車両でもハイフン無しを見かけます。本記事以降の変更が有りそうなので、よろしくお願い致します。