BMW新型「M3」をより過激にパワーアップ! マンハート「MH3 600」の正体とは

ドイツの過激チューナーであるマンハートが、BMW「M3コンペティション」をチューニング。125馬力アップしたマンハートのチューニング手法とは。

過激なマンハートが送り出す「M3」

 ドイツのチューニングメーカーの中でも、パワー・ジャンキーといえば、「マンハート・パフォーマンス」が挙げられる。ここ数年で彼らはそのようなブランドイメージを完全に作り上げてしまったようだ。

 今回ニューモデルとしてマンハートは、最新のBMW「M3コンペティション(G80型)」をベースとした、その名も「MH3 600セダン」を発表した。M3を素材に選んだということは、将来的にはM3や「M4」のラインナップを制覇するプランもあるのだろう。

●125馬力アップした「M3」

510psの「M3コンペティション」を635psにまでパワーアップした「MH3 600セダン」
510psの「M3コンペティション」を635psにまでパワーアップした「MH3 600セダン」

 G80型M3コンペティションがストックで発揮する最高出力と最大トルクは510ps&650Nm。マンハートのエンジニアは、独自の燃料供給や点火プログラミングを書き込んだオリジナルのMHtronikパワーボックスシステムを、まずM3コンペティションに組み込んだ。

 さらにカーボンまたはセラミックコーティングのいずれかで利用可能なバルブ制御機能を備えた、マンハートパフォーマンススチールリアサイレンサーエグゾーストシステムを装備することによって、635psの最高出力と780Nmの最大トルクを得ることに成功した。

 ただしこのエグゾーストシステムには触媒コンバーターは装備されておらず、さらに200セルHJS触媒コンバーターを備えたマンハートOPF-delete交換パイプもオプションとして利用できるものの、いずれも輸出用でTUVの承認は得られないとうのが実情のようだ。

 一方でマンハートは、MH3 600のカスタマーに、さまざまなサスペンションキットを提供している。最初のステップはH&Rのスプリングを使用してフロントを30mmダウン、リアも10mmダウンしてスポーティな外観を作り上げている。さらによりダイナミックな外観のために、KWのマンハートバリアント4コイルオーバーサスペンションも利用可能とされている。もちろんこれらはオプティカルな効果のみならす、実際の走りにおいても、よりスポーティでナチュラルなテイストを感じさせるアイテムであることは間違いないだろう。

 MH3 600に装着可能なホイールは、21インチ径の鍛造アルミニウム製「Concave One」だ。フロントには255/30ZR21、リアには295/25ZR21タイヤが装着される。またホイールのリムにはゴールドの装飾を施したサテンブラック、もしくは完全なゴールドでのデリバリーも可能だということだ。

 エクステリアを過激に装うファクトリーカーボンパッケージはオプションで選択が可能。フロントスポイラー、リアスポイラー、サイドスカート、Mパフォーマンスレンジのエアロフリックなどがこれに含まれている。カーボン製のディフューザーは完全なマンハート製だ。

 ドイツの、いや世界の自動車メーカー各社が電動化に舵を切るなか、このような高性能な内燃機関によるスパルタンなモデルはいつまで乗れるだろうか。おそらく今後10年以内がその最後のチャンスなのかもしれない。マンハートの新作は、ただ過激なだけではなく、それを常に意識させてくれるモデルたちなのだ。

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