日産「スカイライン」新型開発中止? 60年以上の歴史に幕? 国内向けセダンを次々廃止する訳
今後のセダン市場は一体どうなる?
トヨタで次期型が決まっているのはレクサス「LS」とアメリカや中国で人気の「カムリ」や「カローラ」くらい。クラウンとISも開発中止。「MIRAI」は次期型がどうなるか不明です。
ホンダは次期型「レジェンド」の開発をしていないようだ。「シビック」と「アコード」についていえばアメリカ市場と中国市場で人気のため残るという。
マツダは「マツダ3」と「マツダ6」、スバルは「インプレッサG4」とおそらく「WRX」を残すといったイメージ。

今度セダンはどうなるか。中国やタイに代表される新興国にセダン市場は残るけれど、衝突安全性やパワーユニットなど日米欧市場と相違点が多い。
中国や新興国向けのクルマを日本で販売しようとしたら、相応の変更をしなければならないことからセダンの販売規模だと難しいだろう。
実際、中国では新しい世代のシルフィがベストセラーセダンになっている。カローラセダンの対抗馬として日本に持ってくることも可能ながら、その場合、右ハンドル仕様作りに始まり、衝突安全性対応や燃費対応(電気自動車版であればハードル低い)などおこなわなければならない。このような投資をしてまで日本市場へ導入する意義は薄いと思う。
この流れはセダンに限らない。ホンダは、レジェンドや「クラリティ」などとともに、ミニバンの「オデッセイ」も2021年12月で生産終了するようだ。
いままでは販売低迷を受けて「新型で挽回だ!」という方向性だったが、ここにきて「ダメならやめる」という方向になっている。生産終了や次期型の開発凍結のニュース、今後も増えていくような気がします。
その代わり、電気自動車に代表される新しい世代のクルマが出てくるだろう。「昔の名前のクルマ」を電気自動車にするよりネーミングから新しくしようということなんだと思う。
ただ遠からず「昔の名前のままの電気自動車」など出てくる気がします。車名の認知には時間と宣伝コストを掛けないとならない。昔の名前を引き継ぐメリットも大きいと思う。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。


























