シャープなデザインが秀逸! 昭和のスポーティカー3選
一流ブランドとのコラボやワンメイクレース開催で若者を惹きつけた?
●三菱2代目「ミラージュ GSRターボ」
三菱のラインナップでいまもコンパクトカーとして販売されている「ミラージュ」の歴史は、1978年に始まりました。
同社初のFF車として発売された初代ミラージュはスタイリッシュなボディから人気を獲得し、後にクラス初のターボエンジン車を追加ラインナップするなど、FFスポーティモデルの先駆者となりました。
1983年に2代目ミラージュが登場すると外観デザインは直線基調のフォルムへと一新し、ボディラインナップは3ドア/5ドアハッチバック、4ドアセダン、ステーションワゴン、バンを展開。
トップグレードの「GSRターボ」には、120馬力を発揮する1.6リッター直列4気筒SOHCターボエンジンを搭載して、高性能FF車としてのポジションを不動のものとします。
さらに、1985年からワンメイクレースのミラージュ・インターナル・ラリーアートカップを開催し、ミラージュのイメージアップにも貢献しました。
また、1986年にはポルシェ初代「911」を設計し、ポルシェデザイン社を創立したF.Aポルシェ氏がデザインしたパーツを装備した「GSRターボ X1X」が登場。
X1Xシリーズには専用のステアリングホイールやアルミホイール、ピレリ製タイヤが装着され、シックな印象からヤングアダルトな高性能モデルという新ジャンルを開拓したといえます。
ミラージュはその後も高性能グレードを設定してモータースポーツへの参戦も積極的におこなうことで、スポーティなイメージを受け継いていきました。
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前述のとおり現在は曲面を多用した外観のモデルが主流です。そんななか、スズキ4代目「ジムニー」や、ダイハツ「タフト」など、直線基調のモデルが復活して人気となっている状況です。
とくにジムニーは丸目のヘッドライトを採用するなどクラシカルなイメージを現代のデザインにアレンジしており、高く評価され、新たに多くの女性ユーザーを獲得。
現在のトレンドのなかでクラシカルなデザインを採用するのは一種の冒険といえますが、ジムニーは見事に成功したといえるでしょう。
幾何学的なデザインと流線型なデザインは時代を超えて互いに流行を繰り返している。
そこにデザインツールや生産技術の進化でより複雑なラインを引く事が可能になった。