新型コロナ禍も理由のひとつ? 超絶価格高騰中の国産車5選
特別なモデルとあって、尋常じゃなく価格高騰している2台とは?
●ホンダ「NSX タイプR」
ホンダは1990年に世界に通用する新時代のスポーツカーというコンセプトのもと、初代「NSX」を発売。
世界初のオールアルミ製モノコックに、やはりアルミ製の外装パーツを多用したことで軽量かつ高剛性のボディを実現し、リアミッドシップに新開発の3リッターV型6気筒DOHC VTECエンジンを搭載。MT車では最高出力280馬力を発揮しました。
さらに、1992年には、さらに軽量化と足まわりを高度にチューニングし、サーキット走行にも対応した高性能モデルの「NSX タイプR」が登場。生産期間は3年ほどでした。
その後、1997年のマイナーチェンジでエンジンの排気量が3.2リッターにアップされ、2001年のマイナーチェンジでリトラクタブルヘッドライトが固定式になるなど、フロントフェイスが一新されまました。
2002年には3.2リッターエンジンを搭載した「NSX-R」が登場し、2005年に初代NSXは生産を終えました。
現在、初代NSXはスタンダードモデルが全車1000万円から1500万円が相場で、タイプR、NSX-Rは滅多に市場に出ることはありませんが、3500万円から4000万円といったところで、最新のNSXの新車価格並です。
なお、AT車はMT車よりも相場が安く、欧州などではATをMTにコンバートするカスタマイズがおこなわれているようです。
●スバル「インプレッサ 22B-STiバージョン」
スバルは1992年にコンパクトなセダン/ステーションワゴンの初代「インプレッサ」を発売。トップグレードにはハイパワーな水平対向ターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「WRX」を設定し、世界ラリー選手権(WRC)での活躍からインプレッサは高性能モデルとしてのイメージが確立されました。
さらに1994年には、スバルのモータースポーツ活動をサポートするスバルテクニカインターナショナル(STI)によってつくられたチューニングモデルの「WRX STiバージョン」が登場。
そして、グループAカテゴリーで戦われたWRCでは1997年からのレギュレーション変更により、改造範囲が広がった「WRカー」による戦いが始まり、スバルは2ドアクーペの「インプレッサ リトナ」をベースにした「インプレッサ ワールドラリーカー97」で参戦。
このWRカーを再現したレプリカモデルとして、STI初の本格的なコンプリートカーとして、1998年に「インプレッサ 22B-STiバージョン」が400台限定で発売されました。
ボディは前後ブリスターフェンダーによってワイド化され、専用の前後バンパーや、2段階の角度調整が可能なリアウインドウが装着されて迫力あるフォルムを形成。
エンジンも2リッターの「EJ20型」をベースにボアアップして2.2リッターとした水平対向4気筒DOHCターボ「EJ22改型」を搭載。最高出力は280馬力を誇りました。
当時は500万円(消費税含まず)と高額な価格でしたが、発売すると400台は即完売。現在は滅多に市場に出ることはありませんが、稀に市場に出ると3000万円台と実に新車価格の6倍にも達しています。
なお、インプレッサはWRCでの活躍から欧州でも高い人気を誇っており、22B-STiバージョンの価格高騰も欧州からのオファーがあったからです。
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冒頭にあるとおり高性能モデルの価格高騰は、複数の要因が重なったことから始まったと考えられます。さらに、直近では新型コロナウイルス感染拡大も影響しているようです。
新型コロナウイルスが世界的に広まった当初は経済状況の悪化もありましたが、その後徐々に回復。そして、お金を使う機会が減った富裕層が、投機目的もあって高額なクルマをこぞって購入するようになりました。
実際に海外のオークションでは、オールドスーパーカーや限定モデルのスーパーカー、ごく少量生産のハイパーカーがこれまで以上に高額な価格で取引されています。
新型コロナ禍の収束後に、さらにこうしたコレクターズカーの相場が上昇すると見込まれる期待感もあるのか、国産高性能車もターゲットになっているようで、2020年にはさらに高騰したということです。
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