低ければ低いほどカッコイイ? ジャンル別の全高が低い車5選
3列シート車とSUVで全高が低いモデルとは?
●ホンダ「ジェイド」
3列シートのミニバンはセダン以上に居住性にこだわることから、全高が高いのが常識です。しかし、そんな常識に果敢に挑戦したのが、2003年に登場したホンダ3代目「オデッセイ」で、全高1550mmを実現しました。
この1550mmは重要な数字で、多くの機械式立体駐車場における全高の上限値となっており、日常での使い勝手からこれよりも低い方が有利ということです。
その後、4代目オデッセイも1550mm未満の低全高でしたが、現行モデルの5代目では1700mmほどに戻されました。
ホンダの底床化技術によって3代目オデッセイの低全高が実現できましたが、その集大成といえるモデルが、2015年に登場したのが「ジェイド」です。
ジェイドはもともと中国市場に向けて開発されたモデルで、外観はクーペフォルムを採用したステーションワゴンタイプのミニバンにカテゴライズされ、6人乗り3列シート車が設定されました。
また、2018年には2列シートの5人乗り仕様を投入し、ステーションワゴンのニーズにも対応。
全高はグレードによって異なりますが1530mmから1540mmと、3列シート車では異例の低さです。
この低全高は機械式立体駐車場に対応しただけでなく、低重心なことからコーナリング性能にも良い影響を与え、スポーティなモデルとしても評価されました。
しかし、ジェイドはリアがヒンジドアだったことなどから販売は発売当初から苦戦を強いられ、2020年にフルモデルチェンジすることなく生産を終了しました。
●アウディ「Q2 35 TFSI S line」
現在、世界的に人気が高いSUVの源流は、クロスカントリー4WD車です。ピックアップトラックのシャシにワゴンタイプのボディを架装したクロカン車は、優れた悪路走破性能を発揮する反面、高速安定性や乗り心地などが一般的な乗用車よりも劣りました。
そこで、セダンやコンパクトカーのプラットフォームを流用したモノコックシャシを使った、より乗用車に近いSUVが誕生。
黎明期はクロカン車のイメージが色濃いデザインですが、次第に洗練され、いまでは流麗なフォルムのクロスオーバーが主流で、全高も低いモデルが増えています。
なかでも2016年に欧州で発売されたアウディ「Q2」は、専用に設計されたSUVのなかでもかなり全高が低いモデルです。
日本市場では2017に発売。アウディのSUV「Qシリーズ」のなかでもっともコンパクトなモデルです。
ボディサイズは「Q2 35 TFSI S line」で全長4205mm×全幅1795mm×全高1520mmと、低い全高が際立っていますが、全体のサイズも日本の道路事情にマッチしています。
外観はドアから上のキャビンを圧縮したような印象で、実際の全高よりもさらに低く見え、生粋のSUVながら安定感が強調されています。
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大抵のクルマは全高(車高)を低くすると、それだけでも印象が変わってカッコよく見えます。
そのため、ローダウンスプリングや車高調で全高を低くするカスタマイズが一般的ですが、大幅にローダウンすると駆動系の負担が増えてトラブルの原因となったり、サスペンションストロークの減少から旋回性能や乗り心地に影響するので、法規内とはいえ「シャコタン」もほどほどがいいようです。
また、衝突被害軽減ブレーキを搭載したモデルによっては車高がノーマルよりも著しく変化すると、センサーやカメラが正しく機能しないケースもあるようなので、注意が必要です。
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