ブラバス流「羊の皮を被った狼」誕生! 800馬力のAMG「E63S」のチューニングとは

800馬力にまでチューンナップされたエンジン

 羊の革を被った狼の所以ともいうべきエンジンは、もちろんメルセデスAMG製の4リッターV型8気筒ツインターボ+ISGをベースとしたものだ。

グリルやホイールなどにあしらわれたレッドのストライプが、ブラバス800をよりスポーティに見せている
グリルやホイールなどにあしらわれたレッドのストライプが、ブラバス800をよりスポーティに見せている

 ストックの状態で612psの最高出力と850Nmの最大トルクを発生するこのエンジンをさらに強化するために、ブラバスが40年以上のエンジンチューニングの経験から判断したのは、ターボチャージャーを新規開発することであった。

 具体的には、より大きなコンプレッサーと強化されたスラストベアリングを備えた改良型のコア・アッセンブリを備えたものだ。

 最大過給圧は1.6バール。さらに燃料の噴射や点火、ブースト圧制御のための特別なマッピングが導入された「BRABUS Power Xtraモジュール」が装備されている。

 吸排気システムも同様にブラバスのオリジナルとなり、エグゾーストシステムはボリュームの調節も可能となっている。

 結果としてブラバスが得た最高出力と最大トルクは、800ps & 1000Nmとなった。これに9速のギアボックス、4WDの駆動方式が組み合わせられることで、0−100km/hはわずかに3秒を達成。

 ちなみにブラバスでは、このセダンのほかにステーションワゴンをベースとした同様のモデル=ブラバス800を生産することも可能だ。こちらは0−100km/hでは0.1秒ほどセダンに差をつけられてしまうが、最高速はリミッター制御で300km/hと、セダン同様の性能を叩き出している。

 果たして日本で実際に、その走りを体験できる日は訪れるだろうか。

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