新車市場は上向き? 新型コロナ禍の1年 2020年4月は販売前年比100%超え多数も
世の中が新型コロナ禍となって約1年が経過しました。2020年4月から5月には最初の緊急事態宣言が発出されましたが、当時から現在までに日本の新車市場はどのような状況だったのでしょうか。
新型コロナ禍突入から約1年 新車市場はどうなった?
2021年4月、日本国内で新型コロナウイルスの影響により、最初の緊急事態宣言が発出されてから1年が経ちました。
現在でも、日本を始め世界中で新型コロナ禍での影響を受けるものの、経済活動とのバランスを取りながら感染対策をおこなっている国が多く見受けられます。
そうしたなかで、日本の新車市場はどのような状況なのでしょうか。
新型コロナ禍前では、年明け1月から3月や9月は決算時期となり、とくに3月に掛けて販売台数(登録・届出)が伸びる時期となります。
同時期には、登録車の販売台数上位にランクンするモデルでは月販1万台を超えるものも多く占めています。
一方で例年4月、5月は、決算時期の反動もあり全体的な販売台数は減少する傾向にありました。
しかし、2020年4月から5月は同年3月から新型コロナ禍の影響が出始め、前述の通り最初の緊急事態宣言が発出され、最大期間は4月7日から5月21日となりました。
期間中は多くの商業施設や飲食店などが休業を余儀なくされた結果、さまざまな分野に影響が出ています。
同様に新車市場でも販売店の休業や工場の稼働停止などにより、販売台数が大きく落ち込んでいます。
そして、1年経った2021年4月の登録車の販売台数では、TOP10にランクインするほとんどの車種が前年比を大きく上回る数値を記録するなど、例年の4月とは異なる状況です。
新型コロナ禍の販売動向について、各社の販売現場ではどのような状況だったのでしょうか。
2020年に多くの新型車を投入したトヨタの販売店関係者は次のように話しています。
「トヨタでは、2020年にヤリス(GRヤリス)、ハリアー、RAV4 PHV、ヤリスクロス、ミライといった新型車を新たに発売しています。
とくにヤリスとヤリスクロス、ハリアーは多くのお客さまにご購入頂いております。
ヤリスは新型コロナ禍の前後でも好調を維持していたほか、ヤリスクロスやハリアーは最初の緊急事態宣言後の発売ということもあり、大々的に宣伝して展開していました。
また、マイナーチェンジや一部改良などで商品力に磨きが掛かったことで販売を伸ばしたモデルもあるため、新型コロナ禍のなかでも比較的好調だったのではないかと思います」
一方、2020年2月に主力コンパクトカー「フィット」をフルモデルチェンジしたホンダの販売店スタッフは次のように話しています。
「2020年は、コンパクトカーのフィット、ミドルセダンのアコード、電気自動車のホンダe、軽自動車のN-ONEが発売され、販売店には幅広いお客さまの来店やお問合せがありました。
また秋から冬にかけては高級ミニバンといわれるオデッセイ、人気軽自動車のN-BOXがマイナーチェンジしたことも話題になるなど、新型コロナ禍ながら年間通してさまざまな商品をお客さまにご提案しています。
2021年も2代目となるヴェゼルが登場したことで、既存や新規のお客さまをフォローアップしていきたいと思います」
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トヨタとホンダは、新型コロナ禍前後に新型車を展開していることもあり、大きな影響を受けつつも、新車効果により一定の成果は出ているようです。
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