なぜトヨタ「ランクル」は盗難されやすい? 盗難車の行く末は? 被害に遭ったときの対処法

海外ではパーツが高額で取引!? 盗難車はバラバラにされて輸出される

 盗難されたクルマが見つかるケースは非常に少ないようですが、前出の修理工場のスタッフが盗難車の行く末を教えてくれました。

「きっちりと車両番号などが管理されているので、盗難車をそのまま転売したり、海外へ輸出されるケースはほとんどないようです。その多くは解体され、パーツとして輸出されるといわれています」

海外でも絶大な人気を誇るトヨタ「ランドクルーザー」
海外でも絶大な人気を誇るトヨタ「ランドクルーザー」

 海外での日本車は高級車で需要が高いのですが、慢性的に修理パーツが不足しています。とくにランクルは高い走破性や耐久性などで人気があり、パーツも高額で取引されているのです。そのため盗難車のランキングで「ランクル」が常に上位にいるというわけです。

「パーツとしての輸出はクルマ本体を輸出するより手続きが大幅に簡略化されますし、税関のチェックも甘くなります。またランクルはロングセラーなので、基本設計があまり変わっておらず、パーツの汎用性が高いのも狙われる理由でしょう。

 また、最近では1990年代から2000年代のスポーツカーが狙われることが多いです。

 これはいわゆるアメリカの『25年ルール』などにより、海外でこの年代のクルマが人気になりつつあり、その修理用パーツとして需要が高いからです」(修理工場のスタッフ)

 1990年代から2000年代のスポーツカーといえば、ちょうどハイパワー競争が激化した頃の魅力的なモデルが多かった時期です。

 しかも現代のクルマと比較すると盗難防止装置などが脆弱なものが多く、窃盗団からすれば狙いやすいのかもしれません。

 警察庁などは、ウェブサイトで車両盗難(および車上ねらい)の防犯対策を紹介しています。これで完全に防げるわけではありませんが、覚えておいて損はなさそうです。

 まずは路上に放置駐車しないこと。現在は路上駐車自体が厳しい取り締まりの対象になっていますが、場所によっては深夜の路上は盗難されやすい環境だといえます。

 また駐車場選びも防犯対策としては重要です。フェンスやゲートが設置され、利用者以外は入場できない駐車場や、夜間照明が設置されている、管理人が常駐している、防犯カメラが設置されているなど、防犯対策が施された駐車場を選びたいところです。

 自分で出来る対策としては、短時間でもクルマから離れる場合は完全に窓を閉め、必ずエンジンを止めた状態でドアロックを施錠することです。さらに車内に貴重品を残さない、ETCカードなども抜き取っておくなどが有効とされています。

 それでも盗難被害にあってしまった場合は、どのように対処すべきなのでしょうか。

 優先すべきは、警察に連絡を入れて被害届の手続きを進めることです。この被害届があってはじめて保険会社などの手続きが進められます。

 被害届を提出するときには、盗まれたクルマの車種やボディカラー、ナンバー、盗まれた場所やおおよその時間、状況などが必要になります。車検証はコピーを取るかスマホなどで撮影しておくと便利です。

 警察で被害届が受理されると受理番号が交付されます。これがこのあとの税金関係の停止に必要になります。

 車両保険に加入している場合、次に連絡すべきは保険会社です。ナンバーや保険証券番号、状況などの情報が必要になりますので、保険証券も撮影しておくと良いです。

 ちなみに車両保険では、車内に積んでいた物品も補償の対象となる場合があるようですので、できるだけ正確な情報を保険会社に伝えられるようにしておくのも大切です。

 また、車内にETCカードやほかのクレジットカードなども置きっぱなしだった場合は、カード会社に連絡して停止する手続きも忘れてはいけません。クレジットカードは即日停止できます。

 被害届を受理した証拠となる受理番号が交付されたら、次に連絡するのはお住まいの(もしくはクルマの所在地の)都道府県税事務所です。

 ここで自動車盗難の申し立てをすることで、盗難被害にあった翌月から、クルマが見つかり返却されるか廃車にするまでの間の自動車税が月割りで減免されます。

 これに加えて、管轄の運輸局でクルマの抹消登録をしておきたいところです。もしクルマが見つかったとしても元の状態とは限らないのに、自動車税の課税対象が継続してしまうからです。

 この抹消登録には「一時抹消登録」と「永久抹消登録」があり、前者は一時的に登録を抹消し公道が走れない状態にすること、後者は、原則的に解体などクルマ自体を抹消するときに申請するものです。

 盗難車の場合は戻ってくる可能性も僅かながらありますので、一時抹消登録でまずは様子を見て、その後クルマが見つからない場合は永久抹消登録の手続きへと移行することも可能です。

※ ※ ※

 交通事故と同じで、車両盗難もいつどこで誰が被害に遭うか分かりません。そのため自分でできるかぎりの対策を施しておくことが必要です。

 盗難に遭わないのが一番なのは当然ですが、もし被害に遭っても慌てずに手続きを進めましょう。

 また車両保険はどのタイプでも盗難は補償対象となっていますので、安心をお金で買うという意味でも加入を検討してもいいかもしれません。

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コメント

1件のコメント

  1. トヨタ コースターなども
    海外の闇市場の需要が高いのか盗難率高いようで、
    数年前に静岡県裾野市が無料送迎用に使ってた2台が同時盗難に遭った話が話題に上がったが、
    その後の消息の手掛かりがつかめた話は聞かないね。