隈研吾氏がロールス・ロイスのビスポークに関わった「ドーン」完成! 新国立劇場との関係は?
東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の設計者として有名な隈研吾氏が関わった、ロールス・ロイス「ドーン」が完成した。隈研吾氏の美意識はどのような点に取り入れられているのだろうか。
隈研吾氏の建築をオマージュしたロールス・ロイスとは
ロールス・ロイスのグッドウッド本社では、顧客からの特注によるビスポークのためのデザインオフィスが置かれ、専門のデザイナーも在籍。数多くのビスポーク作品が、全世界のR-R愛好家のために創り出されている。
もちろんわが国にも、これまで複数のグッドウッド製ビスポーク作品が上陸を果たしてきたが、このほど新たなマスターピースが加わることになった。
●建築家・隈研吾氏オマージュのR-Rドーンが誕生
ベースとなったのは、R-Rのビスポークの対象としては「ファントム」と同じくらいに人気が高いという、美しきドロップヘッド・クーペ「ドーン」。
そしてオマージュの対象にして、デザインワークにも関与したのは、日本が世界に誇る建築家、隈研吾氏である。
いまさら説明の必要もないかもしれないが、隈研吾氏は新国立競技場や根津美術館などの作品で、全世界にその名を轟かせている日本建築界の大家。近年は、木材を併用した独特の作風を展開していることでも知られる。クルマ好きには、バブル時代の環八沿いのマツダのM2ビル(現在は東京メモリードホール)が有名かもしれない。
そしてロールス・ロイス社が自ら「高級車と建築というふたつの世界の懸け橋」、そして「移動可能な芸術作品」と謳う特別仕立てのR-Rドーンのストーリーは、隈研吾氏が世界的な高級不動産デベロッパーである「ウエストバンク」社からの依頼でデザインした、東京・北参道の新しい高級集合住宅「The Kita(ザ・キタ)」にはじまる。
このスペシャルなR-Rドーンは「The Kita」最上階に位置する、ユニークな多層構造のペントハウス「The Kita Tea House(キタ・ティー・ハウス)」居住者のために一品製作されたもので、その美しさや雰囲気を、住居から移動手段までシームレスに感じ続けられるように努めたという。
「The Kita Tea House」は、明治神宮の森や、隈研吾氏の手により生まれ変わった国立競技場を望む最上階の茶室にちなんでづけられた。
デザインワークは、ロールス・ロイス社ビスポーク担当デザイナーと隈氏、およびウエストバンク社と協議しながら、インテリアおよびエクステリアの素材、カラーパレット、テクスチャー、雰囲気など、「The Kita」を反映するようデザインしたとのこと。
ボディカラーは、陽が差すと建物外壁のブロンズ格子スクリーンルーバーや、インテリアのブロンズのディテールを反映した温かみのある色に表情を変える「シルバー・ヘイズ」。ソフトトップは洗練されたシルバーとされ、ブラックのコーチラインで仕上げられる。
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