磯野家への御用聞きバイクも電動へ!? サブちゃんの3輪スクーターが進化した!?
ホンダが法人向けに発売する電動3輪バイク『GYRO e:(ジャイロ イー)』に、バイクライターの青木タカオさんが試乗。クローズドコースで乗り心地を確かめましたが、開口一番「三郎さんのバイクもEV化するべき!」とニンマリなのでした!!
こんにちは~、三河屋で~す!
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「サザエさん」に登場する三河屋の三郎さん。磯野家の裏口から“御用聞き”に来るシーンでお馴染みですが、アニメを見るかぎり、配達の足に使っているのは三輪スクーター。お酒や醤油などビン類を運ぶのに大活躍しています。
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サブちゃんの愛車も、ついに電動となるのでしょうか。“クリーンで安全・安心な社会へ”の取り組みとして、カーボンフリー社会の実現をリードすることを目指しているホンダは、ビジネスユース向けに電動三輪スクーター『GYRO e:(ジャイロ イー)』を3月25日に新発売します。
走行時にCO2排出のない「クリーン」で「静か」な電動モビリティーならではの優れた環境性能、低回転からトルクフルなモーターの特性を活かし、荷物の積載時でも力強くスムーズな発進性能と登坂性能を発揮。
教習所を借りきったテストコースで乗り込みましたが、ストップ&ゴーの繰り返しが多い配達バイクに電動はベストマッチ。発進トルクが太く、スタートがスムーズ。20kgの荷物を積んで坂道発進も試しましたが、余裕でスイスイ加速してくれるのでした。
実績のある96V系EVシステムを採用
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モバイルパワーパック(脱着式バッテリー)を2個直列に接続させる96V系EVシステムをはじめ、モーターを進行方向と逆回転させるリバース機能は、「BENLY e:(ベンリィ イー)」シリーズですでに実績のあるもの。
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シート下のバッテリーは着脱が簡単で、一充電あたりの走行距離は車速30km/h定地走行テスト値で72kmを実現。充電はAC100V/200Vコンセントに対応する専用充電器で、ゼロから満充電まで約4時間で完了します。
サブちゃんの居場所も一目瞭然
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さらに、法人企業向け二輪車用コネクテッドサービス「Honda FLEET MANAGEMENT(ホンダ フリートマネジメント)」も組み合わせることができます。
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これは業務運用におけるバイクの位置情報をはじめ、加速や減速などの運転状況、訪問地点や走行距離等を記録し日報を自動作成するほか、あらかじめ登録した地点への接近・到着を管理者にメールで通知する機能等を備えた2輪車用コネクテッドサービスです。
三河屋さんのご主人は、実の息子のようにかわいがっているサブちゃんの稼働状況をリアルタイムに把握し、業務効率の向上や安全運転に役立てることができます。
待望だったジャイロ UPの後継機種!
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1982年に「ジャイロX」、1985年に「ジャイロ UP」、1990年に「ジャイロキャノピー」がそれぞれ発売され、3機種を展開してきたジャイロシリーズ。ショックの少ないVマチック機構と、旋回時に車体前部が左右にスイングするナイトハルト機構により、3輪の安定感とバイクの持つ軽快な操縦性を兼ね備え、配達業務でフル稼働してきました。
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新登場の「GYRO e:」は、2008年に生産を終了した「ジャイロ UP」を進化させたもので、最大の特徴は、後ろ2輪の上で荷物を積む大型リアデッキが左右にスイングせず、地面と平行を保つことです。
一方で「ジャイロX」(キャノピーは屋根付き)は、車体前部と荷台がつながっていて、旋回時はバイクのように荷物も一緒に傾きます。「ジャイロ UP」そして電動化した「GYRO e:」はより積載力が高く、荷くずれもしにくい。大びん20本用のビールケースも、楽々積めるという広さが自慢となっています。
酒屋のサブちゃんも選ぶはず!!
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三河屋さんのご主人やサブちゃんがどっち派なのかは定かでありませんが、配達の達人らの間では、用途によって三輪スクーターを選び、車体がコンパクトでより軽快なジャイロXを支持する意見がある一方で、荷物を水平に積んだまま運べるジャイロ UP派も一定数いるのでした。
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しかし、ジャイロ UPは惜しまれつつ2008年に生産終了されてしまいます。エンジンは空冷2ストロークで、4スト&フューエルインジェクション化しないままの絶版。ジャイロ UP派は、新型を待ち望んでいたのでした。
サブちゃんの三輪バイクが「ジャイロX」なのか「ジャイロ UP」なのか判明できませんが、倒れてはならない瓶類を運ぶケースが多い三河屋さんは、この際きっと「GYRO e:」の導入を検討するでしょう。
より静かに磯野家の裏口に近づき、フネやサザエさんの御用も聞きやすくなるはず。ひそかに憧れている浮江さんにも、新しくなった電動3輪バイクは評判が良いに違いありません。
提供:バイクのニュース
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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。
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