日産「パトロールNISMO」が非常時に登場!? 岡山で見た幻の1台「FRO車両」とは
日産は中東などで「パトロールNISMO」というモデルを展開しています。日本では発売されていないものの、国内最高峰のモータースポーツといえるスーパーGTにおいて、FRO車両として活躍しているといいます。どのようなモデルなのでしょうか。
究極のパフォーマンスSUV「パトロールNISMO」とは?
2021年4月10日、11日に岡山県の岡山国際サーキットにて、「2021 AUTOBACS SUPER GT Round1 たかのこのホテル OKAYAMA GT 300km RACE」が開催されました。
その現場には、日本で発売されていない日産「パトロールNISMO」がレースを支えるFRO車両として投入されていますが、どのようなモデルなのでしょうか。
パトロールNISMOは、日産が60年以上にわたって世界の過酷なレースで戦い、勝利を収めてきた経験と知識などをベースに高度なレーシングテクノロジーを搭載した高性能「NISMOロードカー」シリーズのひとつです。
2021年3月末には、新型「パトロールNISMO」が中東で発売されたことで、スーパーGTで使用されるモデルは先代にあたります。
しかし、先代とはいえNISMOのチューニングにより、搭載される5.6リッターV型8気筒ガソリンエンジンは最高出力428馬力を発揮。
大柄なボディに俊敏性を与えるためにサスペンションなどにも手が加えられた究極のパフォーマンスSUVです。
このパトロールNISMOは、スーパーGTのレースにおいて、FRO(ファースト・レスキュー・オペレーション)として、全戦に帯同するドライバーレスキュー車両となります。
FRO車両にはプロドライバー、ドクター、レスキュースタッフの3名が乗車し、アクシデント発生時に迅速に救助活動を開始することを目的としています。
日産は、これまで「スカイラインクロスオーバー(エアロパッケージ装着車)」をFRO車両として提供していましたが、2019年5月に開催された「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 2 FUJI GT 500km RACE」にて、パトロールNISMOに刷新されました。
このとき日産は、「これまで長きにわたりFRO車両として活躍した「スカイラインクロスオーバー」からバトンを引き継ぎ、激闘のSUPER GTレース活動を支えて参ります」とコメント。
このように、激しいレースシーンにおいてパトロールNISMOは、コースオフィシャルだけでは対処できないような停止車両への対応や初期消火、ドライバー救助などで活躍しています。
なお、FRO車両はレース車両が走行している状況下でコース内に進入するため、混走状態のなかで迅速に事故現場に行かなければならないことから、ドライバーには、豊富な経験を持つレーシングドライバーが担当しています。
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日本では発売されていないパトロールNISMOですが、国内最高峰のモータースポーツといえるスーパーGTにおいては、NISMOがチューニングした究極のパフォーマンスSUVという存在がレースを支えているといえます。
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