交通事故が起きやすい「魔の時間」が存在!? 一般道と高速道路で事故の傾向が異なる訳
同じ高速道路でも場所によって事故が起きやすい時間帯が違う?
高速道路における事故の多い時間帯は、前述のようにワースト1位が「16時から18時」で2位が「8時から10時」、3位が「10時から12時」と続きますが、実はこれとはまったく異なるデータを公表している高速道路の路線があります。
中央自動車道の諏訪湖SAに張られた安全運転を呼び掛けるポスターによると、NEXCO中日本が管理運営する路線(中央道、長野道など)の一部では、10時台、15時台、7時台、18時台の順に事故が多かったというのです。
交通事故総合分析センターの統計(2017年・自動車専用道路含む)もポスターにあわせて1時間単位で見ると、17時台、7時台、8時台、18時台の順で事故が多く、ポスターで掲示されている統計とは差異があります。
これについてNEXCO中日本八王子支社の担当者は以下のように話します。
「ポスターは2016年度のデータに基づいています。中央道の小淵沢IC~伊北IC、長野道の岡谷JCT~安曇野ICの区間で、NEXCO中日本の交通管理隊が実際に交通事故の現場に出動した件数を集計しています」
高速道路全体での統計と異なるのは、ごく限定的なエリアでのデータであることも理由のひとつに違いありません。
それしても、10時台や15時台という、極端に交通量が多いわけでも、薄暗時間帯なわけでもない時間帯に事故が多い原因はいったい何なのでしょうか。
「あくまでも推測となりますが、集中力が切れることが原因のひとつと考えられます」(NEXCO中日本八王子支社 担当者)
朝の通勤ラッシュも終わって交通の流れが良くなり、視界も良好な時間帯ともなると、ふとした瞬間に気が抜けてしまうこともあります。
山間部の区間が多い中央道や長野道は、いたるところで急カーブや急勾配が連続し、気づかぬうちに速度が上がってしまうと、大きな事故につながりかねず危険です。
そんな恐ろしい事故を起こさないためには、どうすればいいのでしょうか。
「高速道路上での事故を防ぐためには、『安全速度を守る』『十分な車間距離を取る』『割り込みをしない』『わき見運転をしない』『路肩走行をしない』という5点をとくに意識して走行してください。ルールとマナーを守って、ゆとりのある運転をお願いします」(NEXCO中日本八王子支社 担当者)
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統計的には高速道路で交通事故の発生しやすい時間帯というのは、たしかに存在します。
しかし、高速道路全体か、あるいは限定的な場所かで異なることも多いため、データを意識しすぎるよりも常に安全運転を心がけることが肝心です。
気に掛けるべきことは、高速道路は一般道より死亡事故の占める割合が大きいということで、その原因となるスピードの出しすぎには注意しましょう。
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