なぜ中古車は季節によって売れ筋モデルが変化する? 春に中古車市場が活性化する理由とは
季節やシーズンの需要によって、新車以上に売れ筋が変化するといわれる中古車ですが、なぜ季節によって売れるクルマのジャンルが変わるのでしょうか。春先にはどんなクルマが売れるのか、中古車販売店のオーナーに聞きました。
なぜ中古車は季節によって需要が変化する?
中古車は季節や特定のシーズンの需要によって、売れ筋モデルが大きく変化します。
たとえば、冬になるとSUVやワゴンの中古車の在庫が減る傾向があるようですが、これは「ウインタースポーツを楽しむならSUV」と考える人が増えて需要が高まることが理由だと考えられます。
季節によって売れ筋の中古車が変化する事情について、東京都内で中古車を中心に扱う販売店のオーナーN氏に聞いてみました。
N氏によると、「冬になるとSUVやワゴンが売れる」という話は本当のようです。しかし正確にはちょっと違う事情があるといいます。
「冬にSUVやワゴンに人気が集中する傾向は確かにあります。また4WD車も冬場には人気があります。しかし実際は、冬はセダンやスポーツカー、オープンカーの需要が冷え込むので、堅調な人気を誇るSUVやワゴンが相対的に売れているように見えるという部分もあるのです」
新車販売でも季節が関係する傾向があるようですが、なぜ中古車は季節によって需要が変化しやすいのでしょうか。
「1番の理由は、納車までの時間が短いため、乗りたいと思ったら早く入手できることでしょう。
新車の場合は、在庫がなければバックオーダーとなるため、納車まで時間がかかります。その点、中古車は目の前にある現車を購入することになるので、整備や登録までの時間を考えても、新車より早く乗り出すことができます」(中古車販売店オーナーN氏)
登録済みの中古車の場合、手続きが簡素化されるため新車より早く乗り出せるケースが多くなり、すぐに乗りたいという人のニーズに応えやすくなります。
そのため、SUVやワゴンといったウインタースポーツに適したクルマや、雪道でも高い走破性を備えた4WDグレードの人気が冬に高まるのも必然的だといえるでしょう。
また冬は、荷物をたくさん載せられる車内の広いクルマにも人気が集中する傾向があるそうです。
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さすがに冬にオープンカーを買う人は少ないだろうと思われますが、売れ行きはそれほどではないものの、じつは狙い目ともいえるようです。
「冬に屋根を開けて走ろうという人は少ないのですが、その分需要が冷え込むため、在庫を抱えている中古車店はできるだけ早く売りたいと考えて価格を下げることがあります。オープンカーで狙っている車種があるなら、冬場こそ安く買える狙い目のタイミングでもあります。実際はほとんど売れないのですが」(中古車販売店オーナーN氏)
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