なぜ軽や小型車のイメージ変わった? 質素から高級志向に移り変わった理由とは
なぜコンパクトカーも高級志向になってきたのか?
軽自動車がそれまでのイメージや枠を超えた性能・機能を有することで、販売台数を伸ばしてきましたが、それによりメリットや個性を訴求しづらくなっているのがコンパクトカーです。
これまでのコンパクトカーは、軽自動車よりも上で3ナンバー車よりも下という明確な立ち位置が存在しました。
しかし、前述のように軽自動車全体のイメージが向上することでコンパクトカーの層が狭くなっているといえます。
実際に、2020年の販売台数TOP5を見ると以下の通りです。
・1位 ホンダ「N-BOX」:19万5984台
・2位 トヨタ「ヤリス」:15万1766台
・3位 スズキ「スペーシア」:13万9851台
・4位 ダイハツ「タント」:12万9680台
・5位 トヨタ「ライズ」:12万6038台
2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、全体的に販売台数を落としているものの、TOP5にN-BOX、スペーシア、タントの軽自動車と、ヤリスとライズのコンパクトカーがランクインしています。
このなかで、軽自動車の3台は標準・カスタムといった外観デザインが異なるグレードを設定。
またヤリスは、モデルが異なる「ヤリスクロス」や「GRヤリス」を含んだ台数のため、純粋なヤリス単体では11万5300台となり、TOP5にはランクインしません。
このように新車市場全体で見ると、軽自動車の勢いがあるように見えますが、実際の販売店ではどのような状況なのでしょうか。
トヨタの販売店では、次のように話しています。
「トヨタでは、軽自動車も販売をしていますが、お客さまのニーズがヤリス以上のモデルとなります。
また、ヤリスは139万円からと軽自動車同等の価格設定や、世界トップクラスの燃費性能を誇ります。
そのため、軽自動車からアップグレードする人や3ナンバー車からダウンサイジングする人から評価されています。
とくに高齢層のお客さまからは、『ボディサイズを小さくしたい』という要望を頂くことがあり、そのようなお客さまにはヤリスやライズといったモデルが人気です」
また、ホンダの販売店では次のように話しています。
「ホンダではN-BOXシリーズやフィットがお客さまから支持されています。
N-BOXは長年売れている軽自動車でもあり、安定した販売台数を維持しています。
そのなかで、2020年末のマイナーチェンジでは性能・機能が向上したほかに質感の向上に力を入れており、さらに幅広いお客さまに関心をもって頂きたいです。
一方のフィットは、2020年2月にフルモデルチェンジをおこない、個性の異なる5タイプをラインナップしており、なかでもリュクスという高級志向のタイプでは、3ナンバー車から乗り換えるお客さまでも違和感のない質感です」
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これらのように、かつては移動手段としての用途がメインだった軽自動車やコンパクトカーですが、最近では趣味の多様化や個性の主張といった部分で従来のイメージを覆したモデルが多くなっています。
また、2020年12月に発売された日産新型「ノート」には、高級感を付与した派生モデルが登場するといわれており、今後も軽自動車やコンパクトカーにおける「質感の向上」は続くようです。
初代ヴィッツを見たら今のレクサスよりいいよ、てかレクサスが実は豪華に魅せて質素なんだよ
ESとカムリを比べたら分かるよ。
軽が質素なのではなく無駄な装備を省いてる車の基本だからだね。