車のシートは花粉やホコリまみれ!? 100均グッズで出来るお手軽ケア
シートの汚れを取り除くには100円ショップを有効活用すべし
自分でシート洗浄するとしても、掃除機+水拭きだけでは、入り込んだ汚れを取り除くのは難しい場合もあります。自分でできる1ランク上の洗浄方法はないのでしょうか。
中古車販売店代表のN氏は、次のようにいいます。
「100円ショップで購入できる、マイクロファイバークロス、重曹やクエン酸、最近ではアルカリ電解水などを使うと効率的にシート洗浄ができます。ホームセンターなどでも似たような商品が購入できますが、100円ショップは何より安価です」

マイクロファイバークロスはレーヨンなどを原料とした極細の化学繊維で作られたクロスです。
髪の毛の1/100ともいわれる細い繊維には無数の穴が開いていて、この穴に汚れが吸着することで一般的なクロスより汚れを絡め取る能力が高く、普通の雑巾やタオルよりはるかに汚れを取り除くことができます。
また、清掃用の重曹は弱アルカリ性の性質を持ち、油汚れや手垢などの汚れを落とすのに有効といわれています。
粉末を水に溶かして使用するのが一般的ですが、すでに水に溶かした重曹水が販売されていることもあります。
ただし使い方を間違えると油分を取り過ぎてしまうので、シート以外で使用する場合は、やり過ぎない程度に確認しながら使用するのがポイントです。
また重曹には酸性のニオイを吸着する効果もあり、粉末をシートに振りかけて数分放置したのちに、掃除機で吸い取ることで脱臭効果も期待できます。
タバコのヤニや釣りなどでついた魚のニオイなどはアルカリ性の汚れです。この汚れやニオイを落としたいなら酸性のクエン酸が有効です。
こちらも水に溶いてから使用するものですが、汚れの性質を見極めて使い分けるのがよさそうです。
「どちらを使えばいいのか悩む場合は、まずはアルカリ電解水で拭き取ってください。
中性だった水を電気分解することでアルカリ性の性質を持たせたものですが、生地を痛めないという安心感があります。
また座るたびにシートに染み込んでしまった皮脂など有機物の汚れの分解に効果を発揮し、高い殺菌効果も期待できます。
そして浮き上がった汚れをマイクロファイバークロスで拭き取ることで、シートの内側に入り込んだ汚れをかなり取り除くことができます。
しかもアルカリ電解水はニオイもほとんどないので、薬品特有のニオイが苦手な人にもお勧めします」(中古車販売店代表N氏)
花粉をはじめとするアレルギー物質は、非常に細かいのが特徴です。
シートだけでなくフロアやフロアマットなども掃除機をかけたり、場合によっては水拭きするのも大切ですが、プロの清掃作業などで見かけるのがスチーム洗浄は、DIYで作業するにはオススメできないといいます。
「スチーム洗浄機は洗剤も使わないので一見衛生的に見えますが、しっかり乾燥させるのが難しいのです。
スチーム洗浄後にしっかりとシート内部まで乾燥させることができればいいのですが、中途半端に使用するとシート内のウレタンなどに水分が残ってしまい、残った水分に雑菌やカビなどが繁殖してしまうことあります。
ドライヤーなどで表面は乾かせても内部までの乾燥はできないので、スチーム洗浄機は使わないほうがいいです」(中古車販売店代表N氏)
シートの洗浄後、花粉などのアレルギー物質をシート内に取り込まない方法はあるのでしょうか。
「表面がツルツルとした合皮タイプのシートカバーは、シート内部に入り込まないので有効だと思います。ただし、汎用品はサイズがピッタリとはいかないケースも多くズレやすい欠点もありますので、純正品か社外品でも車種専用シートカバーなどを選ぶのが良いでしょう」(中古車販売店代表N氏)
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シートのなかのホコリは叩くだけではキレイにできないので、それより濡らしたクロスで何度か水拭きしたほうが効果が高いそうです。
花粉症だけでなく、黄砂などのPM2.5が飛散してくることもあり、手軽にシートを掃除して、車内をキレイに保ちましょう。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。









