マツダ3代目「ロードスター」は挑戦だった! NC型開発で重視した“マツダらしさ”とは
マツダ「ロードスター」はこれまでに4世代が登場しています。3世代目にあたるNC型は、どのようなことを重視して開発されたのでしょうか。当時の開発陣に聞いてみました。
NC型ロードスターは「Best performance car」
見た目も走りも力強い。マツダ3代目「ロードスター」(NC型ロードスター、以下NC)に改めて触れてみて、「やっぱり、NCはこうなんだよな」と感じました。
これは、いま(2021年)から16年前の2005年、米・ハワイ島で開催されたグローバル報道陣向けの公道試乗会で、実車を見たときの感覚と同じです。
今回NCで東京周辺の街中や首都高速などを走行しても、ハワイ島での初試乗で感じた思いと同じでした。
初代から2代目へと受け継がれたアンダーボディは初期設計から16年ぶりに刷新され、エンジンは排気量も2リッターまで拡大されたことにより、ロードスターはパワフルになったのです。
当時ハワイ島では、NA、NB、そしてNCの主査を務めた貴島孝雄氏と、その後にNC、NDの主査となる山本修弘氏から、「NCで目指したこと」をいろいろお聞きしました。
いまでも印象に残っているのは「グラム戦略」という言葉です。100名近い開発メンバーが車座になって図面を広げて、軽量化に向けてさまざまなアイディアを出し合ったといいます。
NCの商品企画から量産にいたる期間、当時の親会社であるフォードはマツダに対して、会社全体の財務はもとより開発に至るまで大きな影響力を持っていました。
そうしたなかで、NC開発陣が必死で「マツダらしさ」を追求したことを、NC誕生からこれまでの間、マツダ幹部らといろいろな場面で情報交換するなかでその実態が明らかになりました。
ロードスター歴代の主査は現時点で、NCをどう見ているのでしょうか。
3代目・4代目主査の山本修弘氏は「NAはBest Fun to Drive car、NBはBest Handling car、NCはBest performance car、そしてNDはBest Roadster」と、全世代のなかにおけるNCの特徴を表現しています。
また、NCに限らず、ロードスターの進化の過程では「レギュレーション対応と顧客ニーズへの対応をそのときの最高の技術を導入し課題を克服しながら、コンセプトを進化していった」と振り返ります。
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