たった1000円程度でタイヤが長持ちする!? 「タイヤローテーション」のススメ
タイヤローテーションで注意すべきこととは?
自分でやる場合でも、プロに任せる場合でも、タイヤローテーションには注意すべきポイントがあります。
「タイヤの種類にもよりますが回転方向が定められているものもあり、この回転方向を間違えてしまうとタイヤを痛めるだけでなく、偏摩耗の原因になり、排水性にも影響が出て濡れた路面でのグリップ力低下も発生します。
ひと昔前のタイヤは前後の対角線上にローテーションするのが定番でしたが、回転方向が決まっているタイヤは片側の前後入れ替えが鉄則です」(タイヤ専門店スタッフ)
またDIYでローテーションするにしても、ボディのサイドシルの下側(車底に2箇所ずつ)にある「ジャッキアップポイント」と呼ばれるところに正しくジャッキをセットしないとボディを損傷してしまう恐れもあります。
「車載工具としてパンタグラフ式ジャッキが搭載されていると思いますが、あれは1輪用です。ひとつのジャッキで片側2輪を浮かせるのは大変危険で、もしバランスを崩した場合はボディを傷つけてしまうだけでなく、作業者のケガに繋がります。
ローテーションをする場合は2台のジャッキを用意して、片側の前後輪を同時に作業する必要があります」(タイヤ専門店スタッフ)
また、ジャッキアップできたとしても、今度は適正のトルクで締められたホイールナットを取り外す必要があります。
このようにかなりの手間と労力を必要とすることを考えると、自分でするよりタイヤ専門店やピットを併設したガソリンスタンドなど設備が整ったところでお願いした方が無難ですし、自分では気づかなかったタイヤの不具合なども教えてもらえるというメリットもありそうです。
筆者(金田ケイスケ)のクルマのタイヤは前後が同じサイズなので、タイヤ専門店でタイヤローテーションをしてもらいました。
新品のリプレイスタイヤ(ダンロップ DIREZZA DZ102)に交換してから約5000km近くを走破した状態だったこともあり、ローテーションするにはいいタイミングだったようです。
「だいたい新品のタイヤに交換してから5000kmを目安にローテーションをおすすめしています。これくらいのタイミングですと、フロントに装着したタイヤのショルダー部分の摩耗が進んでいる半面、リアタイヤは新品同様に綺麗な状態です。
ローテーションすると、また新品感覚でちょっと硬めのシャキッとしたハンドリングになると思います」(タイヤ専門店スタッフ)
また、DIREZZA DZ102は回転方向が決まっていたため、左右の前後を入れ替える形でローテーションを実施。実際に前後のタイヤを並べてみると、5000km走行時点でも摩耗具合の違いがわかります。それだけフロントタイヤに負荷がかかっていたということです。
「あと1、2回はローテーションできると思います。ハイグリップタイヤはグリップが高いぶん摩耗も早いので、タイヤの状態を確認する意味でもローテーションしてみるといいと思います」と、最後にアドバイスしてもらいました。
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タイヤローテーションしてみると、新品のようなクイックなハンドリングが復活していました。タイヤ4本を新品に交換すると数万円の出費となりますが、タイヤローテーションは1000円でできるというのも魅力です。
手軽な作業で乗り味が変わるのと、タイヤが長持ちするタイヤローテーションを、一度試してみてはいかがでしょうか。
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