ガソリンはなぜ売り切れにならない? 需要増減に対応出来る理由とは
通常、ガソリンスタンドではレギュラー/ハイオク/軽油が品切れしたという話はあまり聞きません。では、実際にガソリンが売り切れてしまうことはあるのでしょうか。
そういえば、ガソリンって「売り切れ」になることは無いの?
クルマを使用するうえで、給油は必ず必要です。他業種も含めて市販されている商品はその都度の需要によって、売り切れになることが考えられます。
しかし、ガソリンは災害時を除くと売り切れになったという話を聞きません。なぜガソリンは売り切れにならないのでしょうか。
ガソリンスタンドではガソリンタンクを地下に埋設しており、多くの場合地下のタンクは1基で10キロリットル(1万リットル)貯蔵でき、需要に合わせてレギュラー、ハイオク、軽油、灯油などの油種によって区切って使用されています。
東京都心部に見られるような小規模なガソリンスタンドの場合は、10キロリットルタンクを1基、幹線道路沿いや物流センター付近にあるようなガソリンスタンドでは複数基を備えています。
ガソリンスタンドに燃料を補給するタンクローリーは、大型のもので10から20キロリットル、トレーラータイプの車両では最大30キロリットル積載することができ、タンクローリーのタンクもガソリンスタンドの貯蔵タンクと同様に油種によって仕切られ、店舗を巡回して燃料を補給する仕組みです。
毎日のように全国各地のガソリンスタンドで給油されていますが、ほかの商品のように売り切れになることはないのでしょうか。
全国石油業共済協同組合連合会(全石連)の担当者は次のように説明しています。
「平常時にガソリンが売り切れることはありません。
ガソリンが我々にとって主力商品のため、品切れにしてしまうことは死活問題なので、そうならないために在庫管理などの対策を講じています。
各ガソリンスタンドのガソリン在庫量は店舗の規模によって大きく異なりますが、一般的には数日分の需要に対応できるようにしており、多少の需要変動で在庫が切れることはありません。
万が一予想外の売れ行き増となっても、元売りメーカーからの補充がなされるため、なくなることはないです」
※ ※ ※
在庫管理については、コンビニエンスストアなどでも使用されるPOS(販売時点情報管理)システムがガソリンスタンドにも導入されており、これによって細密な在庫管理がなされています。
実際には、POSデータから需要に応じた量のガソリンを予想して発注し、石油元売りメーカーから計画的に配送され補充されるシステムが構築されています。
元売りメーカーによっては、メーカー側が店舗の在庫や需要をリアルタイムで把握し、自動的に必要な油種を必要なだけ補充される仕組みです。
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