スバル「インプレッサ STIスポーツ」は“ネコ足”だった!? 最上級グレードの魅力とは

スポーツグレードなのに標準仕様よりむしろ快適な乗り心地

 そんなインプレッサSTIスポーツの走りですが、とてもしなやかに動く足回りに驚かされました。

 乗り心地を求めたダンパーを組み込んでいるとはいえ、いかにもスポーティ仕様らしい硬めの乗り味を想像していたらそうではないのです。

スバル「インプレッサSTIスポーツ」
スバル「インプレッサSTIスポーツ」

 乗り心地面で体育会系を感じさせる尖った部分は一切なく、“ネコ足”と表現したくなるしなやかさでした。

 今回の試乗は雪道も含めたツーリングのため、駆動方式はAWDでタイヤはスタッドレスという仕様でしたが、路面を選ばない優しい乗り心地が印象的。

 もちろんスタッドレスタイヤ(試乗車はヨコハマの「iceGUARD6」を装着)は一般的に夏タイヤよりもゴムが柔らかく、乗り心地はマイルドになりがちです。

 しかしインプレッサSTIスポーツは、単にタイヤの柔らかさだけでなくダンパーの滑らかなストロークを実感できました。スポーツモデルを感じさせる不快さはまったくなく、むしろ通常のインプレッサよりも快適なほどです。

 雪道を走ってみると、そんなサスペンションは雪道とのマッチングもいいことに気が付きました。

 踏み固められた雪道は表面に凹凸が多く、振動吸収性に優れないサスペンションだと乗員に不快な振動が伝わりやすい状況といえます。

 しかしネコ足のインプレッサSTIスポーツは細かい振動もしっかり吸収するので、滑らかな乗り味を実現していました。

 今回はスタッドレスタイヤを履いていたので、舗装路でのハンドリング性能を試すことはできませんでしたが、夏タイヤでの性能も気になるところです。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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