アウディの旗艦EV「e-tron GT」世界初公開! RSモデルは最高時速250キロ

独アウディは2021年2月9日、オンラインイベント「Day of Progress」にてニューモデル「e-tron GT」「RS e-tron GT」を世界初公開した。

e-tron GTのドイツでの価格は約1265万円から

 独アウディは2021年2月9日、オンラインイベント「Day of Progress」にてニューモデル「e-tron GT quattro」「RS e-tron GT」を世界初公開、受注を開始した。

アウディ「RS e-tron GT」の走り
アウディ「RS e-tron GT」の走り

 e-tron GTクワトロおよびRS e-tron GTは、4ドアクーペタイプの電気自動車(EV)グランツーリスモ。全長4989mm×全幅1964mm×全高1413mmというボディサイズで、荷室容量は405リッター(RSモデルは366リッター)で、さらにフロントボンネット下には85リッターのスペースが存在する。

 フロントアクスルとリアアクスルにモーター(PSM)を備えた電動クワトロ(4WD)で、リアアクスルに2速トランスミッションを採用する。

 e-tron GTクワトロは最高出力350kW(476ps)・最大トルク630Nm(ブーストモードで640Nm)、RS e-tron GTは最高出力440kW(598ps)・最大トルク830Nmとなる。ローンチコントロールを使用すると、最高出力は390kW(530ps:e-tron GTクワトロ)または475kW(646ps:RS e-tron)になる。RSモデルのブーストモードは最大2.5秒利用することが可能だ。

 これにより、0-100km/h加速は4.1秒(e-tron GTクワトロ)または3.4秒(RS e-tronGT)、最高速度は245km/h(e-tron GTクワトロ)または250km/h(RS e-tron GT。リミッター作動)というパフォーマンスを発揮する。

 搭載するバッテリーは総容量93kWh(実際の使用容量85kWh)のリチウムイオンバッテリーで、1回の充電で走行可能な距離は487km(WLTCモード。e-tron GTクワトロ)、および472km(RS e-tron GT)となる。270kWの充電を利用できる場合、わずか5分間の充電で約100kmを走行可能だという。

 エクステリアは、エアロダイナミクスを最適化することにより、0.24というCd値を達成。2898mmという長いホイールベースで流麗なプロポーションを得ている。ホイールは最大21インチを装着することが可能だ。スリムで長いスポーツバックスタイルのフラットなルーフラインは、A7スポーツバックよりもさらに17mm低く設定され、スポーティな印象を際立たせている。

 インテリアは、ドライバーを包み込むような「モノポスト」デザインを採用。ダッシュボードはわずかにドライバー側に傾けられ、立体的なインパネはスリムな室内空間を演出している。

 サウンドにもこだわりを見せる。オプションのe-tronスポーツサウンド(RS e-tron GTでは標準装備)は、荷室に設置されたふたつのコントロールユニットとアンプから構成されるもので、車内と車外のサウンドを別個に生成。それぞれに設置されたスピーカーから、駆動システムの作動を連想させる絶妙なデジタルサウンドを発する。アウディドライブセレクト経由でサウンドの調整もおこなうことが可能だ。

 クラシックなハニカムパターンを再解釈したラジエーターグリルは、ライトグレーもしくはアウディでは初めてとなるボディ同色に塗装され、グリルとサイドインテークにはダークグレーのフレームが装着されている。内燃エンジン搭載モデルにおけるシングルフレームの主な目的はエンジンを冷却することだが、e-tron GTのグリル内部には、多くのセンサーが隠されていて、エアの吸入口は、グリル下部のみに設置されている。

* * *

 e-tron GTクワトロおよびRS e-tron GTは、2021年2月より受注を開始した。ドイツでのベースモデルの車両価格は、e-tron GTが9万9800ユーロ(日本円で約1265万円)、RS e-tron GTが13万8200ユーロ(約1755万円)となる。

 アウディAG最高経営責任者(CEO)のマルクス・ドゥスマン氏は「e-tron GTは、未来のグランツーリスモの姿をアウディ流に解釈したものです。そのデザインは紛れもなくプレミアムカーのものです。印象的なドライビングパフォーマンスを提供するこのクルマは、もっともエモーショナルな方法で、eモビリティを表現したモデルといえるでしょう。

 さらにサスティナビリティを強く意識したコンセプトが、このクルマの特徴を明確に表現しています。ベーリンガーホフ工場におけるすべての生産工程は、カーボンニュートラルな方法でおこなわれています。これはアウディの将来にとって重要な意味を持っています」とコメントした。

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