ミッドシップは本格スポーツの証!? 個性派ぞろいの国産MRスポーツ5選
レーシングカーに代表されるように、本格的なスポーツカーに多いミッドシップですが、価格も高く、庶民にとっては高嶺の花です。今回は、比較的手頃な価格で本格派気分が味わえる国産ミッドシップ採用モデルを紹介します。
エンジンを車体中央に配置し、バランスに優れた走行性能を実現
クルマにとって、パワーユニットはもっとも重いパーツです。この搭載位置と駆動輪が違うと、まったくフィーリングと挙動が異なるといわれています。
そんななかでも究極のスポーツカーであるレーシングカーに多く採用されているレイアウトが「ミッドシップ(MR)」です。
前輪と後輪の間、クルマの真ん中あたりにパワーユニットを配置することで重量バランスに優れ、回頭性が良くコーナリング速度が速まるなどのメリットがあります。
その半面、車内空間は狭くなり、後部座席という実用性を諦めることになりますが、2シーターに割り切り、フロントにエンジンがないため流麗なデザインのボディにでき、ホンダ「NSX」やフェラーリなど高性能なスポーツカーに多く採用されています。
しかし、庶民にとって、スーパースポーツは高嶺の花。実用性より走行性能を優先させたクルマは、かんたんに購入できません。
そこで今回は、比較的に手頃な価格で入手可能な国産ミッドシップの新旧モデルを5台ピックアップして紹介します。
●トヨタ「MR2」(2代目)
「ひと味違うクルマ」をコンセプトに、国産車初の量産型ミッドシップカーとして1984年に誕生したのが初代「MR2」です。
開発コストを抑制するため、「カローラ」のエンジンと足回り、トランスアクスルを流用。直線を多用した楔(クサビ)形のシルエットで誕生しました。
軽量かつコンパクトなボディはジムカーナなどの競技でも使用され、一部で熱狂的な人気を獲得しています。
そして1989年に2代目へとフルモデルチェンジ。バブル真っ盛りということもあり、MR2はベースを「セリカ」や「コロナ」「カリーナ」に変更し、ボディサイズも排気量もパワーアップさせて、デザインも流麗なものへと変貌しています。
全長4170mm×全幅1695mm×全高1240mmと5ナンバーサイズにまとめられたボディのミッドには、2リッター直列4気筒エンジン(165馬力)と同セラミックターボ(225馬力)を搭載。5速MTと4速ATが選択できました。
大幅にパワーアップしたエンジンや大型化したボディの影響で、スポーツ走行よりも普段使いに焦点を当てた仕上がりになっています。
その後、1991年には不評だった足回りを中心に改良がおこなわれ、最高出力も180馬力と245馬力にアップされています。その後も1996年、1997年に一部改良が実施されました。
初代と比べてハイパワーでバランスを崩したといわれた2代目MR2ですが、最大の魅力はミッドシップによるバランスのいいスタイリングの美しさです。
ボディもクーペだけでなく、屋根の一部が脱着可能なTバールーフも用意され、4速ATモデルもあることから誰でも手軽にミッドシップが楽しめる路線へと変更された印象を受けます。
どんなクルマも値上がりしてしまった現在、大人が楽しめる手頃なサイズのミッドシップがないこともあり、1999年に生産が終了して20年以上経ったいまも魅力的に感じる人も多いスポーツカーです。
●トヨタ「MR-S」
MR2が初代から2代目へとモデルチェンジして大型化とハイパワー化が進みすぎたこともあり、もっと手軽にミッドシップを楽しめる後継モデルとして、1999年に誕生したのが「MR-S」です。
当時ブームだった「ライトウェイト・オープンスポーツ」の流れを汲んだトヨタ流の解答が「軽量ボディのオープンミッドシップ」だったのです。
ちなみに海外では「Mrs.(ミセス)」とスペルが被ることから、MR2の名前が継続使用されていました。
ボディサイズは2代目MR2より小型化され、全長3885mm×全幅1695mm×全高1235mmの手動式オープンボディに。
扱いにくいターボエンジンは搭載されず、140馬力の1.8リッター直列4気筒エンジンをミッドマウントし、車重970kgの軽さもあり加速力などは数値以上の速さを感じさせてくれます。
トランスミッションは5速MT(後に6速MT)に加え、日本車では初となる2ペダルで手動変速のシーケンシャルMTが設定され、レーシングカーの雰囲気が味わえました。
安全基準の変更に伴い、MR2で採用されていたリトラクタブルヘッドライトは廃止され、カバーのついた固定式ヘッドライトへ変更。
またオプションでヘリカルLSDが装着可能となり、初代にあった「スポーツ走行としてのミッドシップ」を復活させようとしていました。
その後、スペシャリティカー市場の冷え込みもあって、大幅な手直しを受けることもなく2007年まで生産されましたが、初代MR2ほどスポーツ走行に強いわけでもなく、2代目MR2のようにハイパワーでもないことが災いし、MR-Sは販売的にはパッとしませんでした。
しかし、シャープなミッドシップらしい運転感覚を、手軽にオープンボディで楽しめるスポーツカーというコンセプトは、現在でも通用しそうです。
Fiat、ポンッティアック、トヨタなんかが、FF車の走行方向を逆にすれば安くMRの車を作れるというコンセプトでMR車を出したけど、モデルチェンジでだんだん専用プラットフォーム設計みたいになりだすと、ペイしない。
実際車両価格もまあまあ安かったのが売れた理由だから、価格を上げてまで作り続ける考えはなかったのかな。まだ、セリカやSupraも残っていたし。
ZZが入ってない。やり直し。
これらのFF車と共用の横置きエンジン(パワートレーン)を使った量販MRが続かなかった背景は
時流の変化もあるが、
構造的には多くがリヤサスペンションもFFのフロント同様にストラット形式だった為、
MR-2(2世代目)の度重なる年次改良の変遷を見るように
ストラットは沈み込んだ際のキャンバー角変化が大きくなりがちで、
荒れた道や荒っぽい走り方でのコーナリングはリヤのグリップが不安定になる為、
MR=走りが良い、ではなくMR=走りが難しいのイメージになってしまった。
MR-2(2世代目)は2Lターボへとパワーアップした事でその問題が顕在して
その危うさを解消したいが為にシャシー構造故にストラットから形式変更は出来ないものの
リヤストラットサスのロアアームを無理やり伸ばす改良を続けたんだ、
ロアアームが長いほどキャンバー変化は穏やかになるからね。
でも結局払拭しきれなかった為、
コストや人気に見合わなくなってこの手の量販MRは廃れていったんだ。
エンジンとミッションを並列にしてる辺りで既に不合格だね。
どうせならターセル、カローラ2の縦置きを応用するか?チェリーや初代パルサーのようにエンジン真下にミッションとかね。
MR2はモーターショーの参考出品のSV3時代から疑問はあったが、まんま市場に出すとは思わなかったな、とにかく駆動系や足回りが基本のカローラも不等長ジョイントが演出するトルクステアやグリップの悪さでMRにしたら余計に真っ直ぐ走らんのでは?と思ったもんだねw
これならRRの日野コンテッサのようにエンジンを縦に配置してラジエーターを最後部に持ってくるリヤオーバーハングに重量物があるほうがサスの幅が広がるのではないかな?
初代エスティマのコンセプトでスバルのエンジンを積んだ86クロスとかBMRXという狂ったミッドシップSUV希望。