日産SUVが下克上で「キックス」に軍配! かつてのSUV王者「エクストレイル」への影響は?
コンパクトで燃費の良いキックスが売れ筋になる訳
対するキックスは、アジアや南米など海外で展開されていましたが、2020年6月に日本に導入。
日本市場向けには10年ぶりのブランニューモデルとなり、それまでの「ジューク」に代わるコンパクトSUVとして発売されました。
外観は大きなVモーショングリルを装着したダイナミックなデザインで、コンパクトSUVながら迫力のあるスタイルを実現しています。
タイで生産されるキックスですが、日本だけの仕様として、「プロパイロット」や「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」、「踏み間違い衝突防止アシスト」が標準装備されました。
日産の販売店スタッフは「エクストレイルよりもキックスのほうが小さく、都市部では取り回しのしやすいサイズが好まれていることから、キックスのほうが売れ筋になっている」と説明。
さらに、エクストレイルはハイブリッド車があるものの、燃費や静粛性ではe-POWER並とはいえず、燃費を重視する人にはおすすめしづらいという話もあり、エクストレイルのボディサイズや登場から8年目という設計の古さにより、ユーザーがキックスに流れているようです。
キックスのパワートレインは1.2リッターハイブリッド(e-POWER)、駆動方式は2WDのみで4WDは設定されていません。
とくにここへきて勢力を拡大しているコンパクトSUVはスタイルを重視したモデルが多く、街乗りだけであれば4WDの必要はなく、2WDのみというものも増えています。
「SUV=オフロード性能」という構図が崩れつつあるなか、エクストレイルに代わって、都会派のキックスが日産の新たな売れ筋SUVとなっているようです。
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日産は海外では多様なSUVをラインナップしています。北米では、前述のローグに加えて、かつて日本でも販売されていた「ムラーノ」や、ミドルサイズで3列の「パスファインダー」、全長5mという大型の「アルマダ」をラインナップ。
アジアではフレームSUVの「テラ」や中東では「サファリ」の後継となる「パトロール」、インドやアフリカ諸国などでは1リッターターボエンジンを搭載した小型の「マグナイト」も登場しました。
また、かつて日本で販売されていたジュークは2代目へとフルモデルチェンジし、欧州を中心に販売されています。
数々な魅力的なSUVがあるものの、日本では2車種のみという状況ですが、2021年にはクロスオーバーEVとして新型「アリア」が投入されることになりそうです。
国内だけでなくグローバルで人気のSUVというカテゴリにおいて、日産がどのような戦略をとるのか注目されます。
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