日本が先行も最後はビリに? 水素社会へ欧米中は本気で舵切り 「判断と行動」遅い日本 取り残される可能性も

2020年10月26日、菅義偉首相は所信表明演説にて「2050年カーボンニュートラル宣言」を打ち出しました。昨今、世界中では温暖化ガスの排出をゼロにする取り組みがおこなわれています。そうしたなかで、自動車産業では電動化が進んでおり、なかでも電気自動車と燃料電池車は大きな柱です。では、日本において燃料電池車分野は先進国、後進国のどちらなのでしょうか。

再注目の燃料電池車、日本は先進国?

 おそらく皆さん「日本は燃料電池車の先進国」だと思っていることだろう。

 確かに「国別乗用・商用FCV累計販売台数」を見ると、2014年にトヨタ「MIRAI」を発売してから2016年まで日本がリードしていました。
 
 いや、アメリカの台数もMIRAIやホンダ「クラリティ FUEL CELL」を多数含むため、2017年くらいまで日本の技術が世界をリードしていたと考えて良いです。

トヨタが新たに開発する燃料電池小型トラック
トヨタが新たに開発する燃料電池小型トラック

 しかし、同じペースでしか伸びていない日本に対し、他国は急激に台数を増やし始めました。

 現時点では日本より少ないEUながら、2年くらい前から大きく動き始めており、水素社会に向け89兆円という巨額投資をすでに決めています。

 EU参加国もそれぞれ独自の水素社会に対する投資を進めており、ドイツだけでも日本の1.5倍規模の予算を付けたほどです。

 翻って我が国を見るとスタートダッシュこそ素晴らしかったものの、6年かかって未だ水素ステーションは全国で150箇所程度。

 世界最高の電気自動車に負けない「航続距離500km。充填時間3分。車両価格700万円」という素晴らしいスペックを持ったトヨタの新型MIRAIながら「水素ステーションが近所ににない」という理由で躊躇う人も多いと聞きます。

 なぜ普及しないのか。菅首相は「2050年にカーボンニュートラル」という宣言をしたものの、大上段に構えるなら「日本」という「集合体」が「そんなこと出来るワケがない」と認識しているからなのだと思う。

 確かに今の電力を火力発電所に頼っている現状からすれば、カーボンフリーは難しい。けれど世界を見るとカーボンフリー社会へ向けハッキリ舵を切っています。

 日本だけ「出来ない」とかいっていたら、取り残されるだけ。「世界」は新しいルールを作り、そちらで動き始めている。

 世界を相手にビジネスをしている我が国が新しいゲームに参加しないという選択はあり得ないことです。

 それならば、新しい陣営の作った「化石燃料は使えない」というルールブックを熟読し、そこで勝つことを考えることだと思う。

 最初から難しい内容になったけれど「新しいゲーム」の主役は電気になる。どうやって電気というエネルギーを作り、貯めておくかということです。

 説明するまでもないけれど、電気はいろんな方法で作れます。日本でいえば二酸化炭素を排出する「火力」と、排出しない「水力」「風力」「太陽光」「地熱」。原子力は二酸化炭素より危険なので考慮しない。

 電気という「エネルギー」、困ったことに使った量と作る量が均衡しないと成り立たない。

 供給過剰になると「熱」として逃がす以外に無くなり危険。足りないと電圧低下によりブラックアウトしてしまう。そこで使う分だけを発電するワケです。

 前述で挙げた5つの発電方法を見ると違う特性を持ちます。火力&水力についていえば0%から100%まで対応可能。風力と太陽光は自然任せ。地熱といえば基本的に100%稼働となります。

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