普段使いに最適なうえ走りもイイ!! 家族も納得の安価な高性能車5選

今では貴重な存在の大排気量自然吸気エンジンを搭載した2台とは

●スバル「レガシィ アウトバック3.6R」

スバル史上、最大の排気量を誇った「レガシィ アウトバック3.6R」
スバル史上、最大の排気量を誇った「レガシィ アウトバック3.6R」

 1989年に発売されたスバル初代「レガシィ」は、セダンとステーションワゴンの「ツーリングワゴン」をラインナップし、なかでもツーリングワゴンは1990年代のステーションワゴンブームをけん引した存在です。

 その後好調なセールスを続け、1993年に登場した2代目レガシィには、ツーリングワゴンをベースに最低地上高をアップし、SUVテイストな外観を盛り込んだ派生車の「レガシィ グランドワゴン」が登場し、3世代目から「レガシィ アウトバック」の名称となり、現在に至ります。

 そして2009年に4代目レガシィ アウトバックが登場。トップグレードの「3.6R」には最高出力260馬力を発揮する3.6リッター水平対向6気筒自然吸気エンジンが搭載されました。

 レガシィ アウトバック3.6Rのエンジンは、スバル車の主力だったターボエンジンと異なり、出力特性はマイルドに設定されていましたが、大排気量自然吸気エンジンならではレスポンスとトルクを生かして、鋭い加速と長距離ドライブでの余裕ある走りを実現していました。

 クルマのキャラクターにマッチしたエンジンといえますが、自動車税が高額なことから販売的には苦戦を強いられ、国内仕様では5代目の登場と同時に廃止。

 中古車はかなり安価で、70万円前後から100万円台前半が中心の価格帯です。

●日産「スカイライン クロスオーバー」

シリーズのなかでも異端の存在だったプレミアムSUV「スカイライン クロスオーバー」
シリーズのなかでも異端の存在だったプレミアムSUV「スカイライン クロスオーバー」

 日産「スカイライン」に抱くイメージは、かつての「GT-R」に代表される高性能クーペや、11代目以降ではスポーティセダンではないでしょうか。

 一方で、これらのイメージを覆す異端なモデルが「スカイライン クロスオーバー」です。

 スカイライン クロスオーバーは2006年に発売された12代目(V36型)の派生車として、2009年にラインナップされたモデルで、車名のとおりクロスオーバーSUVであり、流行を先駆けていました。

 外観はスカイラインの意匠をアレンジしたフロントフェイスに、リアハッチの傾斜を寝かせたクーペSUVで、抑揚のあるフォルムは迫力があります。

 エンジンは330馬力を発揮する3.7リッターV型6気筒自然吸気を搭載し、駆動方式はFRと4WDが設定されていました。とくにアクセルレスポンスに定評があるエンジンでしたので、スポーティかつ余裕のある走りが可能でした。

 クーペとSUVを融合させたスカイライン クロスオーバーは、海外市場に投入されていたインフィニティ「EX37」を国内向けに仕立てたモデルで、高級感も漂うプレミアムSUVでしたが、やはりスカイラインのイメージとは離れていたのか販売は低迷。スカイライン クロスオーバーは2016年に生産終了し、後継車はありませんでした。

 現在、中古車相場は高年式のモデルで200万円台前半、中期以前のモデルならば100万円台前半が相場で、なかには100万円を大きく下回る物件もあります。

※ ※ ※

 ひと世代前のモデルを視野に入れると、かなり魅力的なクルマが多数存在します。

 しかし、ネックとなるのが維持費で、部品も欠品が増えて在庫が残っていても長期在庫の部品は価格が上昇しているケースが一般的です。

 そして、なによりも税金も高く、新車登録から13年超で自動車税と重量税が上がり、18年超ではさらに重量税が加算されます。

 今回、紹介したレガシィ アウトバック3.6Rやスカイライン クロスオーバーは、そもそも自動車税が高額なため、せっかくいいクルマなのに手が出ないというは非常に残念なことです。

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