車内がガソリン臭い? 燃料ポンプに異常発生!? 知っておきたい症状や対処法
欧州車には燃料ポンプのトラブルは付き物?
国産車でも状況によっては発生する燃料ポンプのトラブル。日本でも人気の欧州車の場合は、長く乗っていれば必ず出てくる症状のひとつといわれています。
それは主流となっている燃料ポンプが、どのような構造と状態でタンクに設置されているかを知れば納得できると思います。
「欧州車の場合、燃料ポンプは定期的に交換が必要な消耗品として扱われています。人気の高いドイツ車など現在のクルマのほとんどは、燃料タンク内に設置されるインタンク式が主流になっています。
このインタンク式燃料ポンプは筒状の形をしたケースに(燃料を汲み上げるための)モーターなども内蔵されていて、丸ごと燃料に浸された状態で設置されています。
経年劣化で筒状の樹脂部分にヒビなどが入ればモーターにも影響がおよび、不具合が発生してしまうわけです」(整備士T氏)
またリアシート下などに配置されることも多い燃料ポンプですが、劣化によって燃料がジワジワと車外に漏れ、その臭いが車内に充満してしまうこともあるのだとか。
これがイタリア車などで多くみられる傾向なのだそうです。
この燃料ポンプのトラブルを未然に防ぐ方法はあるのでしょうか。
「消耗品とはいえ5年から10年は保つパーツですので、頻繁に交換するものでもないですし、アプローチするだけでもシートの取り外しやタンクの取り外しが必要になる場合もあります。
強いていうなら、不具合の兆候が出ているにも関わらず乗っていると、より症状が悪化してしまい、新品に交換が必要になることもあります。
異音やエンジンの調子が悪くなってきたなどの症状が出たら、早めに整備工場かディーラーに相談してください」
ガソリン臭や異音、エンジンの不調などが起きて燃料ポンプを交換する場合、どれくらいの予算が必要なのかも押さえておきたいポイントです。
基本的な工賃は、国産車の場合なら燃料ポンプ本体が3万円から5万円程度、新規のガスケット(パッキン)が数千円、工賃が3万円程度、総額で6万円から8万円といったところでしょう。
輸入車の場合は、パーツ代金も工賃も割高になり、10万円前後と考えておけばいいようです。
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多くの人にとっては慌ててチェックすべきパーツではありませんが、いざ運転中にガソリン臭がしてくると気になるものです。
また燃料ポンプから燃料が漏れてしまっている場合、車両火災で命の危険性すらあります。
燃料ポンプの交換は決して安くはありませんが消耗品と割り切り、異変を感じたらできるだけ早めに修理がお願いできるディーラーや整備工場などに相談しましょう。
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