車内がガソリン臭い? 燃料ポンプに異常発生!? 知っておきたい症状や対処法

ごく稀に起こるトラブルとして、車内にガソリン臭がしたり、エンジンがかからないことがありますが、これは燃料ポンプの不具合が考えられます。燃料ポンプの故障について、プロに聞いてみました。

エンジンが始動しなかったりギクシャクするなら要注意!

 ごく稀に車内にガソリン臭が漂うことや、突然エンジンが動かなくなるトラブルが発生します。

 年式の新しい国産車で発生することは少ないようですが、これは燃料ポンプに問題が発生して起こる不具合だといいます。

車内がガソリン臭くなるトラブルの原因とは?
車内がガソリン臭くなるトラブルの原因とは?

 燃料ポンプは半永久的なパーツではなく、5万kmから10万km、もしくは10年程度で交換すべき消耗品です。

 耐久年数を上回る10年以上前の中古車も数多く出回っているからこそ、買ってからすぐにトラブルが発生して慌てないためにも、燃料ポンプに関連するトラブルは知っておきたいところです。

 燃料ポンプのトラブルと聞いて「自分のクルマはまだ新しい国産車だし」と思う人もいるかもしれませんが、じつは大規模なリコールが発生しています。

 2020年10月にトヨタが国内で21万363台、海外で約245万台にも及ぶリコールを国土交通省に届出しました。

 すでに報告されているトヨタ車やスバル車、ホンダ車を含む479万台以上を合わせると、じつに745万台以上にもなる大型リコールにまで発展。その原因はデンソー製燃料ポンプの欠陥によるものだったのです。

 しかもその数はまだ増える可能性があり、デンソーにとっては対応部品の手配や追加の賠償金だけでなく、信頼低下による受注減も想定されるほどの大きな問題となっています。

 リコールの内容は、低圧燃料ポンプにおける欠陥が発覚し、樹脂製のインペラ(羽根車)が変形してポンプケースと接触して作動不要を起こし、エンジンが停止してしまう恐れがあるというものです。

 しかも直接的な原因は、樹脂製インペラの製造過程で金型の温度が低かったため密度が低下し、生じた隙間にガソリンが侵入し膨潤(ゲル状の物質の体積が増加すること)したため、変形して部品同士が接触するというのです。

 一方で、輸入車では燃料ポンプにまつわるトラブルは比較的起きやすいケースと捉えられています。

 というのも、国産車ほど完全な信頼性がなくてもそれほど問題視されず、「壊れたら直せばいい」というユーザーも多いことに起因しているともいわれています。

 逆に考えると輸入車のトラブルは、電装系、AT関連、燃料ポンプ関連のトラブルがほとんど。事前に対策を講じたりこまめにチェックしておけば、トラブルに遭わずに乗ることができることも多々あります。

 では、燃料ポンプに何らかのトラブルが生じた場合、どんな症状が出るのでしょうか。整備士のT氏に聞いてみました。

「まず多いのが、停車中の車内にガソリン臭がしてくることです。これは燃料ポンプに何らかの亀裂が生じて燃料が滲み出ている可能性が高いです。火災の危険だけでなく健康にも良くありませんので、早急にプロに診てもらうほうがいいと思います。

 またバッテリーが作動していて通電しているにも関わらずエンジンが始動しない場合は、これまた燃料ポンプの不具合で燃料がエンジンにちゃんと供給されていない可能性が高いと思われます。

 燃料ポンプのモーターに異常が発生しているケースが多いのですが、国産車ではリレーに不具合が生じている場合もあります」

 最近のクルマでは燃料ポンプのトラブルはだいぶ減ったそうですが、15年ほど前の2000年代前半は、国産車でもよく燃料ポンプの交換依頼があったそうです。

 またそれより新しいクルマでも走行距離や使用状況によっては、意外に早く燃料ポンプの不具合が発生する場合もあるのだそうです。

「さらにエンジンは始動したけれど、アクセルを踏んでもエンジンの回転がスムーズに上がらなくなる、アイドリングで回転数が下がりエンストしてしまうなどの症状が出る場合も、燃料ポンプに何らかのトラブルが発生している可能性が高いといえます」(整備士T氏)

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