お金のかけ方に違いはあるけど、どれもユニーク! 一風変わった派生車5選
かなりお金がかかった派生車と、安くつくれた派生車。どちらもユニーク!?
●トヨタ「bB オープンデッキ」
トヨタは大ヒットした初代「ヴィッツ」のコンポーネントを流用することで、複数の車種を展開しましたが、そのなかの1台が若い世代をターゲットとした小型トールワゴンの初代「bB」です。
2000年に発売されたbBはアメリカのカスタムカーをイメージさせるボクシーな外観と、内装もヴィッツとは大きく異なるポップな印象のデザインで、トールワゴンとしての使い勝手の良さも相まってbBはヒットします。
そして、2001年には大胆に手が加えられた異色の派生車、「bB オープンデッキ」が発売されました。
bB オープンデッキはその名のとおり、荷室がピックアップトラックと同様な荷台となっており、キャビンの荷室部分の上半分を切り取るかたちで製作。
なお、荷台を持っていますが商用車ではなくの5ナンバー登録の乗用車です。
荷台は決して大きくないため、キャビンと荷台を隔てるドアを開けると室内と荷台がつながり、長尺な荷物も収納できる工夫が施されています。
また、bBが一般的な4ドアだったのに対し、bB オープンデッキでは右側がワンドア、左側はセンターピラーレスの観音開きドアを採用するなど、乗降性も考慮されていました。
bB オープンデッキはフロント部分以外のボディパネルがほぼすべて新作されたことで、派生車ながらかなりのコストがかかっていたと思われますが、販売は低迷し、登場からわずか2年後の2003年に生産を終了。
現在は中古車の物件数も少なく、滅多に走っている姿を拝めないかなりのレア車です。
●スズキ「ジムニー ライトコマーシャル・ビークル」
現行モデルのスズキ「ジムニー」は開発当初からグローバルでの展開を想定しており、日本における「ジムニー シエラ」は左ハンドルも設定され、すでに欧州や中南米、中東、アフリカなどで発売されています。
ジムニーは唯一無二の超小型クロスカントリー4WD車として海外でも注目を集めていますが、欧州では2020年9月に、日本では販売されていない派生車が登場。それが「ジムニー ライトコマーシャル・ビークル」です。
その名のとおり商用車として開発されたモデルで、室内は2シーター化され、後席部分はすべて荷室に変更しています。
また、前席の後ろには格子状のパーテーションを設置し、荷室は863リッターの大容量で、フラットな床面を採用するなど、ライトバンとしての実用性を向上。
外観はジムニーシエラの廉価グレード「JL」に準じており、エンジンや駆動系も基本的に変わっておらず、先進安全技術も標準装備されています。
日本でもひとりかふたりで行くキャンプに最適と思われ、軽自動車のジムニーならば2シーターモデルの需要がありそうです。
※ ※ ※
近年は派生車というよりも、外観の意匠を少し変更するレベルのクルマが主流となっています。
たとえば、SUVのイメージを取り入れたモデルは、前後バンパーやフェンダーまわりを変え、最低地上高を少し上げるなどドレスアップに近く、一方で、大規模な変更がおこなわれる際は別車種として展開されるケースが増えています。
前述のbB オープンデッキのように、ボディの改修に相当なお金をかけるなら、別車種として販売した方が合理的だということでしょう。
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