JPSカラーのランボ誕生! ロータスっぽい「シアン」の納車先は?
ランボルギーニ初となるハイブリッドモデル「シアンFKP37」のデリバリーが始まった。英国に納車される3台のうちの2台のカラーリングに注目だ。
どう見てもロータスっぽいカラーリングの「シアンFKP37」
ランボルギーニが、2019年9月のフランクフルトモーターショーで発表した「シアンFKP37」のデリバリーが、いよいよスタートした。英国には正式に3台のシアンFKP37が納車されるが、そのうちの2台が英国に上陸。どのような仕様でパーソナライズされているのだろうか。
英国でシアンFKP37をカスタマーに納車したのは、H.R.オーウェンが運営するランボルギーニ・ロンドンだ。英国にデリバリーされる3台のシアンFKP37すべてを、ランボルギーニ・ロンドンが販売する。
シアンFKP37といった高額なフューオフ モデルともなると、ランボルギーニのデザインセンターとアド・ペルソナムによって、オーナーの好みに合わせてパーソナライズされるのが当たり前になっている。英国にデリバリーされた2台のFKP37も、当然のことながらオーナーの趣向を反映した内外装に仕上げられた。
まず、明るいボディカラーの1台は、グリジオ・ニンバス(グレー)のカラーでボディ全体がペイントされている。
ルーフは、カーボン地をそのまま露出しており、フロントからサイド、リアへかけて、アクセントとしてボトム部がロッソ・マルス(赤)に塗られている。このカラーリングは、2013年に発表された「ヴェネーノ」を彷彿とさせる。ヴェネーノでは、ボディサイドにイタリアのトリコローレ ストライプが入るが、英国人のオーダーだからか、トリコロールのラインはさすがにアド・ペルソナムでもオーダーしなかったのだろう。
もう1台は、さらに遊び心のある仕様となっている。ボンネット、フロントランプインサートフェンダー、エンジンカバーがカーボンファイバーを露出させた仕様となっており、その他のボディはネロ・ヘレネ(メタリックブラック)にペイントされている。
さらに、アルミホールはオロ・エレクトラム(エレクトリックゴールド)のカラーを採用し、フロント、サイド、リアのボディ下部のエアロパーツも同じゴールドでペイント。さらに、フロントとサイドのボディの縁やボディラインもゴールドのラインで縁取られている。
インテリアも同様に、ネロ・アデ(ブラック)をベースにしたレザーに、オロ・エレクトラム(エレクトリックゴールド)のステッチが施され、内外装の統一感を出している。
ゴールドのホイールをセットし、ゴールドのストライプをボディに入れたランボルギーニといえば、「ウルフカウンタック」2号車が思い出されるが、こちらはボディカラーがブルーである。ウルフカウンタック2号車のオマージュとは考えにくい。
敢えてここまで書かなかったが、ブラックのシアンFKP37がオマージュしたのは、紛れもない「JPS(ジョン プレイヤー スペシャル)」ではないだろうか。かつて、1970年代にロータスがF1に採用していたカラーリングである。ランボルギーニのエンブレムが、黒字に金でファイティングブルが描かれているとはいえ、どうみてもJPSカラーを意識してつくられたクルマにしか見えない。
JPSカラーは、市販モデルとして「ヨーロッパ スペシャル」や、2020年に発売された「エキシージ スポーツ350 GPエディション」など、ロータスが限定モデルなどに度々採用しているカラーリングだ。
イタリアのスーパーカーメーカーであるランボルギーニに、英国車の象徴ともいえるカラーリングでシアンFKP37をオーダーできるのは、英国人ならではといったところだろうか。イタリアのトリコロールカラーをボディにあしらわない点も含めて、英国人の矜恃を垣間見ることができる2台のFKP37である。
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