もっと売れてもおかしくないはず? 期待したほどヒットしなかった車3選
ライバル不在でノウハウも豊富なはずが、イマイチ売れなかったモデルとは
●スバル「エクシーガ クロスオーバー7」
現在、スバルはミニバンに代表される3列シート車の生産から撤退してしまいました。これまで自社生産の「ドミンゴ」や、オペルからOEM供給された「トラヴィック」の販売をおこなってきましたが、どちらも生産を終えると、スバルのラインナップから3列シート車が消滅。
そこで、「レガシィ ツーリングワゴン」などで培ったステーションワゴンづくりのノウハウを生かし、3列シートで7人がしっかり乗れる高い居住性と、広い室内空間を実現した「エクシーガ」を2008年に発売し、ミニバン市場に復活を果たしました。
シャシや主要なコンポーネンツをレガシィと共有し、最高出力225馬力とパワフルな2リッター水平対向4気筒ターボと、2リッター自然吸気エンジンを搭載。2009年には2.5リッターエンジン搭載車も追加ラインナップされ、3列シート車ながらスバルらしいドライビングプレジャー豊かなクルマに仕立てられていました。
SUV人気が上昇し始めていた2015年には、エクシーガをベースにSUVの要素を取り入れた内外装とした、「エクシーガ クロスオーバー7」にスイッチ。
最低地上高170mmを確保した専用サスペンションと、エンジンは最高出力173馬力を発揮する2.5リッター水平対向4気筒自然吸気のみを搭載。
外装では大型フロントグリルやルーフレールが装着され、前後バンパーやホイールアーチ、サイドシルには樹脂製パーツが採用されるなど、SUVらしい力強さを表現しています。
ステーションワゴンづくりに長けていたスバル独自のミニバンは、他社にはない個性的な面がありましたが、販売が伸び悩んだことから2018年に販売が終了し、以降、スバルは国内の3列シート車市場から再び撤退しました。
近年は、ミニバンからの乗り換え需要の高まりから3列シートSUVの販売が好調で、エクシーガ クロスオーバー7も次世代モデルが存在していたら、勢力図は変わっていたかもしれません。
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ここ数年で大きくラインナップの再編をおこなったメーカーといえば、最後に紹介したスバルが挙げられるのではないでしょうか。
一時代を築いたレガシィ・シリーズは国内では「レガシィ アウトバック」のみとなり、「インプレッサ WRX」の正当な後継車である「WRX STI」も販売を終えています。
また、すでに次期型が発表されていますが、従来モデルの「BRZ」は終売となっており、自社の現行ラインナップからMT車が消滅している状況です。
さらに、かつてのような300馬力に到達するハイパワーなエンジンも、今はありません。
しかし、高性能モデルこそがアイデンティティだったスバルの灯は消えず、この先に新世代のモデルとして復活が宣言されていますから、これからのスバルからまだまだ目が離せません。
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