税金・保険に燃料代…日本は車の維持費が高すぎ!? アメリカの車事情との違いは?
アメリカでは最初に保険に加入しないとクルマが買えない!?
アメリカは州によってクルマを保有するための手続きが違いますが、Tさんに話を聞くなかで日本と大きな違いがあったのが購入の手順です。
日本ではディーラーや販売店などで商談し、クルマの購入が確定してから税金や保険料を支払うことになりますが、アメリカはまず保険料を支払うことがファーストステップなのだそうです。
「ニューヨークでの話になりますが、まず必要なのが保険の加入です。これは年齢によって金額も違い、さらに車両までカバーするのかどうかによっても価格が違います。
また、クルマのボディカラーによって保険料も変わります。赤など目立つ色は、それだけ取り締まりの対象になりやすいので保険料も高額になっています」(ニューヨーク在住Tさん)
しかもニューヨークの場合は『Registration』(車両登録証)だけでなく、『Certificate of Title』(クルマの権利書)も必要になります。
加えてニューヨーク州発行のドライバーズライセンス、パスポート、ビザ、出入国記録、社会保障番号、アメリカで発行されたクレジットカードと、6つのIDが必要になるのだそうです。
ちなみにクルマの購入はローンが一般的で、現金一括払いのような支払いは安全面から拒否されるケースもあるといいます。
こういった細かい手続きはブローカーと呼ばれる業者に依頼するのが一般的で、ニューヨークの場合は毎年の誕生日に『Registration』(車両登録証)を更新する必要があるとのこと。
ある部分では日本以上に手続きや支払い件数が多いアメリカですが、それでもトータルでみると日本よりは維持費は安く済みます。
「ニューヨークでの『Registration』(車両登録証)の更新費用はだいたい年間20ドルから30ドル程度。1ドル105円で計算すると、日本円として約2100円から約3150円くらいです。
保険料は、私の場合はフルオプション(日本でいう車両保険込み)していることもあり、年に1200ドル(約12万6000円)程度でした」(ニューヨーク在住Tさん)
そして、ガソリン代は日本と比較するとやはり安価。ニューヨークはほかの州と比べると物価が高いことが有名ですが、それでも1ガロン(約3.78リットル)3ドル程度、約83.2円/Lということです。
物価の高いニューヨークでもガソリン代は日本の約3分の2程度で、ほかの州ならもっと安いといわれています。
ガソリンのほうが水より安い地域もあり、アメ車が大排気量エンジンで燃費をあまり気にしなくてよかったのも当然だといえます。
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アメリカでクルマを所有・維持するのは、思ったより大変なことが分かりました。
それでもやはり日本の自動車関連税は高く、この維持費の高さでクルマ購入を諦めてしまう若い人も多そうです。
アメリカ並みに安くとはいいませんが、せめて欧州レベルまで税金が下がり、また各国で認めている「ヒストリック登録」や「25年ルール」のような、古いクルマの優遇制度が確立されて、若い人にもクルマが買いやすい環境になってほしいものです。
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