ヤリス、ノートの猛攻でどうなる? トヨタ・ホンダ・日産の小型車合戦! 王者の座は誰の手に

ノートも加わりコンパクトカー戦国時代に突入する2021年

 2020年の1年間を見ても、激戦状態といえるコンパクトカー市場ですが、2020年12月末には日産から3代目となるノートが発売となりました。

 ノートは、3代目モデルから日産独自のシリーズ式ハイブリッド機構である「e-POWER」のみで2WD/4WDが設定されます。

 2代目ノートでは、ガソリン車とe-POWER車の2枚看板でしたが、3代目がe-POWER車のみとなったことで、コンパクトカーのなかでの独自性がさらに増しました。

 そんな独自のハイブリッドシステムe-POWERが注目を集めているノートですが、e-POWER専用車種になったことでの弊害もあるようです。

 e-POWER搭載車は、他社のハイブリッド車と同等の価格帯となり、従来のガソリン車と比べると高額に設定されます。

 ノートのエントリーグレード「S(2WD)」では202万9500円、最上級グレードとなる「X FOUR(4WD)」が244万5300円です。

 それに比べ、ヤリスのガソリン車は、139万5000円から212万4000円、フィットのガソリン車は155万7600円から218万6800円となっており、コンパクトカー同士で比較する消費者の目には、ノートは高額に映るといえるでしょう。

 一方で、ノートの4WD仕様は2021年1月時点で発売されておらず、発売は2020年度内(2021年3月までに)とアナウンス。

 4WD仕様の特徴として、4輪電子制御による操舵性の向上、後輪の回生制御による燃費向上など性能面でも大幅にメリットがあることから、ヤリスやフィットの4WD(E-Four)とは差別化が図られています。

2020年度中に発売されるというノートの4WD仕様。ヤリスやフィットとは異なるパワフルなモデルになるという
2020年度中に発売されるというノートの4WD仕様。ヤリスやフィットとは異なるパワフルなモデルになるという

 また、上級派生車として「ノート・オーラ」が登場するといわれ、噂では3ナンバーサイズのプレミアムコンパクトカーとなるようで、フィットの最上級タイプ「リュクス」の直接的なライバルとなりそうです。

 日産の販売店スタッフは、ノートについて以下のように話します。

「ノートは、販売するモデルがe-POWERモデルのみとなってしまったことにより、お客さまからすると全体的に若干の割高感を感じているようです。

 価格面だけで見ると、他社コンパクトカーと比べるとどうしても高額になってしまいます。

 ですが、ガソリン代を含めた全体的なコストを見ると、維持費の面では安価ですので、お客さまに説明する際は全体的な目線をおすすめしています」

 また2021年の傾向については、次のように話しています。

「4WD仕様が登場することで独自性の強いセールスポイントが多く、しっかりと説明すれば金額にも納得いただいて契約するケースが多いので、2021年も好調に推移すると考えています。

 上級車派生車であるオーラの詳細は販売店まで降りてきていませんし、問い合わせについてもとくにありませんが、5ナンバーから3ナンバーへと拡大するという話ですので、コンパクトカーの枠を超えて販売台数を伸ばせる可能性があると思っています」

※ ※ ※

 ヤリスは、2020年を通してまったく異なるコンパクトSUVのヤリスクロスや、3ドアのスポーティモデルとなるGRヤリスを追加し、ヤリスシリーズとして展開しています。

 フィットは、発売当初から5モデル展開で攻勢をかけており、ノートが4WD仕様、そして上級車派生車を追加する予定です。

 2021年は、安価なガソリン車の設定が無いノートが、ヤリスやフィットに対してどのような攻勢をかけるのかが注目されます。

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2件のコメント

  1. ノートの記事では「割高」がクローズアップされるが、高性能ハイブリッド車として見ると全くそんなことは無い。
    日産は現時点の体力から、安価なコンパクトカーは取り敢えず後回しとして付加価値の高い差別化技術で利益が取れるクルマに特化しており、その商品力はヤリスやフィットと比較しても充分に高い。結果として安いクルマを求める層には現時点で対応しないし出来無いカタチになった事を、メディアは掘り下げるべきでしょう。

  2. ノートの記事では「割高」がクローズアップされるが、高性能ハイブリッド車として見ると全くそんなことは無い。
    日産は現時点の体力から、安価なコンパクトカーは取り敢えず後回しとして付加価値の高い差別化技術で利益が取れるクルマに特化しており、その商品力はヤリスやフィットと比較しても充分に高い。結果として安いクルマを求める層には現時点で対応しないし出来無いカタチになった事を、メディアは掘り下げるべきでしょう。

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