メルセデス・ベンツが6連覇! 2020年の輸入車販売ランキングに見る明暗とは
日本自動車輸入組合(JAIA)は2021年1月8日、2020年12月度における外国メーカー車の輸入新規登録台数を発表した。
2020年の外国メーカー車新規登録台数は前年比マイナス14.5%
日本自動車輸入組合(JAIA)は2021年1月8日、2020年12月度における外国メーカー車の輸入新規登録台数を発表した。
これによると、2020年12月度における外国メーカー車の輸入車新規登録台数は2万8596台となり、前年同月と比べて95.2%と4.8%の減少となった。また2020年1月から12月の累計は25万6096台で、前年同期比で85.5%、つまり14.5%の減少となった。
2020年のブランド別輸入車新規登録台数も発表された。
1位 メルセデス・ベンツ 5万7041台(対前年比85.7%)
2位 VW 3万6576台(同78.2%)
3位 BMW 3万5712台(同76.3%)
4位 アウディ 2万4147台(同92.1%)
5位 BMW MINI 2万196台(同84.8%)
6位 ボルボ 1万5457台(同83.7%)
7位 ジープ 1万3588台(同101.7%)
8位 プジョー 1万752台(同101.2%)
9位 ポルシェ 7284台(同101.3%)
10位 ルノー 5964台(同87.6%)
これにより、メルセデス・ベンツが2020年の「輸入車ナンバーワン」ブランドに輝いた。これは2014年から6年連続ということになる。
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2020年は新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷で、輸入車ブランドは大きな打撃を受けた。
そんななかでもメルセデス・ベンツは「GLS」や「GLEクーペ」、コンパクトSUVの「GLB」と「GLA」、そして改良新型「Eクラス」というニューモデルを投入。それらの新車投入効果により、外国メーカー車の対前年比85.5%をわずかに上回る85.7%で収まり、6年連続の輸入ブランドナンバーワンにつながった。
これは4位で前年同期比92.1%のアウディに関しても同様だ。2020年は人気のコンパクトSUV新型「Q3」やニューモデルの「Q3スポーツバック」、改良新型「A4」など、販売台数上位のモデルが続々と日本に上陸。
そのほかにも「RS3スポーツバック」や「RS3セダン」、「Q7」、「S6/S6アバント」、「S7スポーツバック」、「S8」、「e-tronスポーツバック」、改良新型「A4」、「RS Q3/RS Q3スポーツバック」、「RS6アバント」、「RS7スポーツバック」、「RS Q8」などという、驚くべき数のニューモデルが日本に上陸した。
2位のVWは前年同期比78.2%、3位のBMWは同76.3%と、ドイツ勢のなかで明暗が分かれた形になった。
VWは2019年11月に発表されたコンパクトSUV「T-Cross(T-クロス)」や2020年7月に登場したクーペSUV「T-Roc(T-ロック)」が好調だったものの、モデル末期のVW「ゴルフ」などの落ち込みをカバーすることはできなかった。
BMWは、メルセデス・ベンツやアウディという他のドイツ・プレミアムスリーに見られた新車ラッシュはなかった。2020年1月に「M8グランクーペ」、3月に「X5M」と「X6M」、9月に改良新型「5シリーズ」と「M5」、10月に「4シリーズ」を投入したが、景気低迷の荒波に揉まれてしまった形になった。
7位のジープ(対前年比101.7%)や9位のポルシェ(同101.3%)と、コロナ禍の影響が大きかった2020年でも前年を超えた登録台数を確保した輸入ブランドがあったことは注目だ。
なかでもグループPSAのフレンチブランドの躍進はニュースだろう。8位のプジョーが対前年比101.2%で、登録台数は1万752台と2年連続の1万台超え。また12位のシトロエンは対前年比122.3%の5031台、18位のDSも100.4%の908台と、3ブランドすべて前年の数字を超えている。
プジョー「208/e-208」がブランドとしては初めて2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーのインポート賞を受賞するなど、いま勢いのあるグループPSAのフランス車。2021年もニューモデルが続々登場する予定なので、さらなる躍進を期待したい。
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